第51話 閑古鳥が鳴く。鳴くのは閑古鳥だけではない。
あの騒がしくも楽しかった休みから一夜明けて。
既に開店準備を済ませ客を待つのみとなったコータを含めたノルド料理酒場の面々。今日もノルド料理酒場開店である。
「……ふぅ」
そろそろ客がきても良い時間なのだが。
「……うぬぅ」
待てど暮らせど。
「お客がこない……」
各々持ち場には立ってるものの、とうの客がこないのだ。
「……むふぅ」
リリは店の中をウロウロとして落ち着かない様子で、クローネは椅子に座りながら右人差し指を唇に当てたり放したりして暇を持て余している。そして物語の主人公たるコータは……。
「………」
一見、立って客が来る入り口を方向をみて今か今かと客が来るのを目を細め笑みすら浮かべながら待っているように見える。だがしかし!それは大きな間違いだった。
「………」
コータは目を見開いてはいるが……。
「………」
余りの暇さに。
「………zzZ」
この男たるや寝ていのだ。
しかも、気付かれないように寝息を潜めるような小さな寝息で。一番に注目すべき点は立って寝ていること。そして何よりも驚嘆すべきなのは目を見開いて寝ているのだ。
「……………」
もう、あれである。寝ているとわかったらそれはもう気持ち悪い。すごく気持ち悪い。絶句するくら__以下略。
コータよ…そんな風にお前を育てた覚えはない!(育ててはない創ったけど)おお~コータよ、父(作者)は悲しいぞ~!。
結局その後も客は一人も来なかった。
「何が一体全体どうなっている!」
痺れを切らしたリリは急に店全体に響くような大きな声で言い放った。勿論、その場に居る全員は……と言ってもコータとクローネしか居ないのだが。二人はビックリして発生源であるリリを見やった。リリは間髪いれずに。
「何故だ!」
と二人に理由聞いた。
「う~ん、わからないっす」
「勿論、余もわからん!」
わかりきった返答が返ってきた。
「そんなの私だってそうだ!だから聞いているんだ!!」
同然それはリリが欲しい答えではない。
なので余計にリリは憤るのであった。きっと今なら、厚切りな13日の金曜日の彼でもこう言う筈だ『ホワイジャパニーズピーポー!!』と……。何?ちょっと古いって?うるさい!作者の語彙力と文章力舐めんな!バーカバァーカ!!(つまり頭が悪い←)
「そんなこと言われても……ねぇ?」
そう言いクローネに目配せ。
「そうじゃ!わからないのじゃ!!(`・ω・´)キリ」
「何でどや顔?」
「何となくぅ?」
「キャラ変わってるよクローネ?」
「な、なんのことなのかサッパリなのじゃ?」
コータとクローネの漫才みたいな掛け合いをみてリリはと言うと。
「じゃかあしぃぃぃぃ!!!?」
はい、キレましたね。
「おどれらぁ仮にもウチの従業員なら客寄せとか何でもして客呼んでこんかぁぁぁぁぁぁぁあい!!!」
二人は凄い剣幕で怒鳴られた。リリはキャラ崩れとる……。
「「は、はいぃぃぃぃぃぃいっ!!?」」
逃げるように店から街に走っていった。
だが3人はこの時には知る由も無かった。これからとんでもないことになるとは……。