第2話 夢と現実と
うーん……温かい。
布団のなかで気持ち良さそうに俺は寝ている。
いつものように、惰眠を貪る。
俺、宮部 耕太はニートではなかった。
父親の会社の雇われ社員として毎日忙しく働いていた。
だがある日、俺は会社の書類を取引先に私にいく際交通事故に遭い身体にケガをしてしまったのだ。見た目は大したことはないのだが、見た目に反してむち打ちや腰痛、首の痛みが酷く仕事を休業していたのだ。
現在、相手の保険で病院に絶賛通院中なのである。
今、仕事は休業中でそして身体を労る日々をおくっている。
痛みからくる気持ち悪さ、不便さ、代わり映えのしない症状。治るか不安な心情……なんだかラップみたいだな…コホン。正直いつ仕事に復帰出きるか考えるだけでも辛い。
正直、限界だった。精神的に追い詰められていた。
けど、そんな日常を忘れさせてくれるのが睡眠だった。何も考えず現実逃避出来る唯一の方法。あぁ~何も考えないで寝るの最高!惰眠最高だね!!
だが、そんな惰眠を脅かす出来事がコータに降りかかる。
「朝だぁ~起きろぉ~!!!」
耳をつんざく爆裂音。ビックリして直ぐ様飛び起きる俺は咄嗟に耳を塞いだ。
「うわっ!?」
そしてその声の主が俺の部屋の中に入ってきた。
「あ、やっぱり起きてるじゃないか」
目覚めたばかりなので目がショボショボするがその方向に目を向けた。
「な、何なんだ朝っぱらから!?それになんだよ勝手に人の家に勝手に入ってきて!不法侵入だぞ!!」
そうだ、まだ状況は掴めないがここは俺の家だ。家賃もちゃんと毎月払ってる。
この部屋の権利は当然ある筈だ。まだ目がショボショボから回復しないが大家にガツンと言ってやった。あれ?でも大家は六十過ぎのおばちゃんの筈。聞いた声がかなり若く聞こえたのは気のせいか?多分気のせいだろう。そうに違いない。
「人の家?ここは私の家だ。いつから君のものになったんだ?ボケるのも大概にしろ」
ん?私の家??なに言ってるんだ?ここは俺の家......ってここ何処だ?目のショボショボがやっととれてきて冷静に回りを見回すと、古い作りの部屋だった見慣れないテーブルにイス、洋服タンスに床には俺の趣味でないペルシャ絨毯風のものが敷かれている。何よりこのベットだ、俺のベットは今は普通のエアー式だ。しかし、今使っているのは木のベッドに敷き布団を敷き掛け布団をだけのシンプルなものとなってる。
「......あれ?ここは何処だ?俺の部屋はどこいった?」
「なに寝ぼけたこと言ってるんだ?部屋もなにもアンタ、町の入り口でノビてたんだぞ?そんなアンタを私が優しくも引っ張ってきてそこのベットで休ませてやったんだ。それとここは私の家だ」
今まで気づかなかったのが不思議だが、その声の正体は大家ではなかった。
声のした方を改めて見やると、そこには二十代くらいの肌は浅黒い女性が立っていた。美人か美人でないかと言われれば美人だが、よく言うクラスのなかにいる可愛い子くらいの美人さというところであろうか。とても勝ち気そうで憎めなそうなイメージが見た目から伝わってくる。目の色はミントグリーン髪は黒くて長く後ろでポニーテールにしている。
「あの~あなたは?」
「名前を聞く前に先ず自分から名乗るのが礼儀じゃないのか?」
名前を聞くと、そう返されてしまったので「あ、すみません」と言い、名乗りを上げることに。
「僕は宮部 耕太と申します」
「ミヤベ コータ?どっちが名前だ?」
「宮部が姓で耕太が名前です」
「コータ、変わった名前だ。まあいい。コータと呼ばせてもらう」
「構いません」
以降、耕太はコータと表記します。ともかく、そんな流れるようなやり取りから彼女は。
「じゃあ次は私の番だな」
腕を組んでボリュームのある胸を強調しながら(多分してるつもりはない)言った。
「私はリリ・ノルドこの家の主人さ」
「リリさんとお呼びしても?」
「構わないよ」
「ではリリさん」
「なんだい?」
一拍置いてからコータは。
「ここはどこですか?」
「だから、私の家だ」
「そうじゃなくてこの町の名前は?」
色々と話している内に頭が少しずつ目覚めてきた。昨日の出来事が夢でないという実感と共に。
「冒険者の町クロウリードに決まってるじゃないか?」
「冒険者の町クロウリード......?」
そして理解した。夢だと思おうとしたあの体験や見た景色が全て現実であったと言うことを。
「急に青い顔してどうしたんだ?」
リリさんは俺の顔を心配そうに覗きこんできた。
「すみません。少し聞いてもらいたいことがあるんですがよろしいですか?初対面なのに大変ご迷惑ではありますが......」
俺はリリさんにそう言って、昨日体験した出来事や自分が置かれている状況を話始めることにした。
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