第13話 元従業員各々の辞めた理由とオチ。
お待たせ致しました!
リカルドが出た後に、店は忙しくなり客足はドンドン伸びて来た。接客、配膳、清算、食器の片付け、テーブル拭き、調理補助などのループ作業を繰り返し、リリも休まず料理を作り続けたらいつの間にか昼を過ぎていた。
客足がようやく途絶えたの休憩時間を一時間も過ぎていたと言う。夜の酒場の営業も控えているので休憩は重要だ。リリとコータはようやく昼食と休憩を取れたのは地球の時間で言う3時を超えた辺りだったという。
コータとリリは疲れていた。特にコータは久々に仕事をしたので余計に疲れていた。コータはカウンターに座り突っ伏していた。
「……リリさん。店っていつもこんなにお客さん来るんですか?」
「……んっ?ああ。今日はいつもより人が多いぞ 」
「……やっぱりそうなんですか」
慣れている筈のリリが疲れているからコータはお、かしいと感じていたらしい。これなら従業員が必要なのがわかる。毎日これ程の人数を捌くにしても一人では無理がある。
「毎日、休みの日以外一人でこなしてたんですか?」
「前にも言ったが、元々は従業員は居たんだよ。父と母の代から働いてくれていた従業員がさ」
「どうして辞めてしまったんです?」
「……まあ、家庭の事情でな。コータがくる前に3人程働いてくれていたんだが。一人は女性でな年齢は私より五つ年上の女性でな」
「リリさんってそう言えば幾つなんですか?」
「そう言えば言ってなかったか?私は18だ」
「俺より5才も若いんですね」
「コータは23か?」
「はい一応。結構老け顔でもっと上に見られますがね」
苦笑いでコータは言った。
「そうなのか?別に普通じゃないか?」
「その言葉だけで救われました」
「?まあ、ともかくだ。話を戻すが、その女性は結婚を理由に辞めてしまったんだ」
「所謂、寿退社か……」
「……コトブキタイシャ?」
「ああ、何でもありません。こちらの話です」
そう言うと話をリリは続ける。
「で、二人目が男性なんだが。急に父親が亡くなられてな。実家が結構大きな農場を経営していて、そこを継ぐことになってな」
「なるほど、それは仕方ありませんね」
「ああ、事情が事情でな。了承するしかなかった」
苦笑しながらリリは語ってくれた。
「それで、最後一人なんだがな」
若干、次がどんな理由か色々想像力を働かせ思いを巡らしていた。正直、想像力を働かせてもコータは余り想像力が豊かではないので思い付きもなかった。
「やはり止む得ない事情が?」
そう聞くとリリ凄く微妙な顔をした。
「……まあ、確かに止む得ないな」
「今の間はいったい……どんな事情なんです?」
「……最後の一人は男性でな結構容姿が良い男なんだがな」
「はい」
「人当たりが良くてまあ、モテるんだよ」
なるほど、所謂イケメンみたいである。しかも性格が良い。
「しかも何でもそつなくこなすとても要領の良い男だったんだ。店のムードメーカーな存在だったな」
「なるほどそう考えると彼も結婚かなにかで辞めたんですか?職場を変えるとか?」
リリはかなり微妙な顔をした。答えにくそうだが話を続ける。
「まあ、理由はコータの言う通り女性関係だな……」
「大丈夫ですか?顔色が悪いですよ?」
「まあ、大丈夫だ気にするな」
リリはコータ心配に大丈夫だと答え話を尚続ける。
「さっきも言ったが彼は容姿がかなり良くてなそれでちょっと色々あってな……」
「いったい何があったんですが?」
「まあ、端的に言えば……ろされた」
「ん?うまく聞き取れなかったですからもう一度いってもらっても大丈夫ですか?」
リリは一旦、深呼吸してから。
「殺された」
「……ん?」
「…………」
「いったいどういうことでそうなったんですか?」
「彼は何でもそつなくこなして仕事や人間関係の要領も良い男だった。だが、一つ女性関係はとても下手だった。彼は女遊びが激しくてな。色々と問題を起こしていたんだよ。その色々な関係を持っていた女性の一人にかなりの恨みを買ったらしく心臓をひと突きにされたんだそうだ……」
げんなりとした顔でリリに言われてコータも軽く言葉を無くす。
「……うわぁ」
見た目が良いから調子に乗り、最終的に恨みを持たれて殺されるとか昼ドラ的なアレだなオイ。コータもリリもドン引きだが、書いている作者もドン引きである。僕、イケメンじゃないからわからないよ……。
てか、見事な三段落ちだなオイ。結婚、親が急逝で家業を継ぐ。痴情の縺れにより他殺されるとか。
「と、まあ、かなり立て続けに辞めれたり、死なれたり……したから。従業員が居なくて私一人で本当に困っていた。そんな時にコータが来てくれたんだ。本当に助かった。誰もこのまま来てくれなかったら私は若いながら過労死する自信があったぞ?」
そんな冗談めかした発言にコータは笑ってしまう。リリも一緒に笑う。
「そのお陰で俺はここでこうして働けて住まわせて貰っている訳ですからありがたいですし、この巡り合わせに感謝です」
「じゃあ、感謝しているわけだからこの調子で夜の営業もよろしく頼むぞ?」
コータはその言葉に力一杯頷き。
「勿論です、精一杯努めさせて貰います!」
「よろしい」
疲れながらも二人は和気藹々と話を弾ませ休憩時間を楽しく過ごした。その後、リリは食器の片付け。コータは椅子の整理テーブルやカウンターの拭き掃除。店の中の掃き掃除をして各々夜の開店に備えるのであった。二人の一日は長い。
え?待ってない……?
(´;ω;`)ひ、酷い。
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