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人間失格?  作者: ろみを
2/2

Hvor

「おいニット、なにモタモタしてんださっさと行くぞ」

「あっすんません」


俺は上司に連れられながらターゲットらしい人物がいるクラブに入った。俺は一週間前、地域課から刑事課へ移った。ちょうどペルシェに声をかけたあの日だ。あれから交番へは足を運んでいない。ペルシェは毎日交番の様子を見ながら交番を通り過ぎて行った。きっと今日も通り過ぎてのだろう。あいつは元気だろうかと考えていた。


「ターゲットはジョナ・クリス。一見ただの若者のように見えるが、宝石店などで何度も盗みを働いている。さらに殺人経歴もある指名手配犯だ。」

「ですがこんな人混みでは誰かがわかりませんよ?」

「あぁ、そこでジャン課長が情報を入手して来てくれた。やつの目は緑紫色だ。この色は非常に珍しいらしく、やつもその目に誇りを持っているから隠そうとはしない。だから人混みに入ったらまずは緑紫色の人を探すんだ。いいな?」

「はい!」


合図とともに踊っている人混みの中に紛れ込んだ。周りと同調しながらもターゲットを探す。


「ふぅ、いないよな…」


いくらクラブの中を探してもなかなか見つからないので諦めようとした。

その時。


「…あ、ちょ、まってそこの!!赤いドレスの!!!」


出口付近で緑紫色の瞳をした少女を見つけた。彼女は俺に気付かず銀髪の男と一緒に出て行った。そうはさせるか。俺は無線で上司にターゲットを追うことを伝え、急いでクラブを出た。彼女は銀髪の男とイチャイチャしながら歩いていた。気付かれないように尾行を始めた。


(それにしても銀髪の男なんて珍しいな…女には多いが男はあんまりいねぇよなぁ)


俺は女を分析するよりも男の方を分析していた。共犯者かもしれないからだ。


(背丈は少し低いな、175前後か。体格は俺よりかはヒョロヒョロしてるが筋肉は付いてるな)


一時間経っただろうか、あるいは五分だけだったかもしれない。

男の家らしき場所に二人が入っていった。そこは見覚えはあるがどこかは思い出せない場所だった。どこだっけ。


「お兄さん何を見ているのですー?」


思い出そうとしていると通りかかった酔っ払った三十代前後の通行人が話しかけて来た。


「あー、あそこには近づかない方がいい。」

「?なぜですか?」

「あそこに住んでるのは若い奴なんだがな、ちょっと頭が狂ってんだよ。動物とは仲良くじゃれ合うのに人が近付くとゲロ見てるような目で見てきたりよぉ。とにかくおかしいんだよ」

「…そうですか」


こんな理由で人格を判断するとは。最近の人達は礼儀というものを知らないのだろうか。飽きれたものだ。そのすぐ後だった。


家から何かが割れる音が聞こえてきた。


「な…!?」


俺は逃走を試みて窓ガラスを割ったのだと思っていた。だが、外へ通じる窓ガラスは割れていなかったし、窓ガラスは全部二階についていて飛べる高さではなかった。


(入って確かめるしかねぇ…か、ついでに逮捕するのもありか)


俺は静かに物音を立てないように玄関へ入った。そこは広くて、豪邸のようだった。物音が聞こえたのは上の方だったので二階へ行くことにした。

階段を登っていると既視感が芽生えて来た。


(やっぱり俺はここに来たことがある…)


気が付くと部屋の前にいた。


(…あ、そうだ。ここは…)


ペルシェの家だ。この部屋はペルシェの部屋だ。思い出しながらドアを開けた。

そこは小さい頃のように、広かった。窓ガラスは二つあり、ツインベッドがポツンと置いてある地味ではないが素朴な部屋だった。小さい頃はもっとごちゃごちゃしていたが今は小物がちょっと置いてあるだけだった。


(懐かしいな)


ふと、笑みがこぼれた。俺はベッドの影に誰かが寝ているのを見つけた。脚からは女性だということしかわからなかったが、それがジョナだというのには十分な情報だった。


(そっと、そっと近づくんだ)


幸い、今ペルシェは留守らしい。なぜちゃんと戸締りをして置かないのか。

拳銃を用意して近付いていった。すると足元にベチャベチャと何かが纏わり付いてきた。

なんだと思って足元を見ると、革靴に何か、赤黒い液体が付いていた。


「え…血…!?」


床には大量の血が流れていた。大きな水溜りとも思える量だった。


「うわあああぁあぁあああ!!!??」


俺はびっくりして脚がもつれ、一人で転けてしまった。

転けた先にいたのはジョナ・クリスだった。しかし、彼女の姿は先程クラブで見たものとは全く異なっていた。彼女のお腹からは臓器が抉り出され、胸元は八つ裂きにされ、目玉はすでになくなっていた。腕は片方なくなっていた。


「なんだよ、これ、なんだよ、これぇ…!?」

?「誰かいるのぉ??」


俺が頭の中を整理しようとすると、誰かの声が聞こえた。


?「困るなぁ、僕の家に勝手に入らないでもらえるかなぁ。僕にもプライバシーの権利は活用されるはずだよぉ?」


それは、聞き覚えのある声だった。

何かを頬張りながら部屋の中に入ってきたのは、


「ペルシェ…?」

「…ニット?」

最後の文書いてて思ったこと。

「てめえら運命の出会いを果たしたカップルか」


いや、ラブラブか!?!?てめえらなんなの!?!?わしの想像以上にホモホモしかったな!?!?


ごっほん、さて、運命の出会いを果たしたカップルの恋の行方はいかに、、、!?次回へ続く!みたいな字幕は出さない方が身の為だと思います←


次回へ はどんな事になるんだろう、、、!自分でもわかんにゃい☆←

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