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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

白と黄色のロリコーンと、黒幕? ~防御力の低い女子~

作者: 栗野庫舞

友人女子「コーンのお菓子、おいしい?」

 女子高生のあなたは学校帰り、友人女子の家に寄った。今日は彼女と一緒に、三十分アニメを観る予定になっている。


 彼女は同級生にしては、かなり幼い顔立ちだった。


 もっと言えば、顔だけなら、下手すると小学生に見えるかもしれない。


 彼女の肩を越えるぐらいの黒髪は、適当に伸ばしている感があった。


 そんな彼女に案内された部屋には、アニメの美少女キャラクターのアクリルスタンドが飾ってあるのが目に入った。


 そして、もっとすごいものが、あなたの目に入る。


「見て。こんなのをはいてるよ」


 彼女は制服の黒いスカートをたくし上げた。スカートの下には、裾がちょうど隠れるぐらい長さの、体操着の紺色ハーフパンツが存在していた。


「あっ、ハーフパンツ脱いでなかった」


 自分でスカートの中を見た後、彼女はハーフパンツを脱ぎ捨てた。


 その後、ブレザー正面のボタンを外し、スカートの内側に入れていた白いブラウスや体操着の半袖を外に出した。


 彼女は改めてスカートをたくし上げる。


「見てほしかったのは、こっちなの」


 今度は下着が(さら)された。


 白い下着には、コーンの粒が二つ並んだ小さいイラストが、水玉模様のように等間隔で入っている。イラストの輪郭が黒く、黄色いコーン模様は白地の中で大変目立っていた。


 彼女が大胆にたくし上げる姿は、純粋に素晴らしい。あなたは目を(そむ)けられなかった。


 ただ、彼女の下着は子供っぽくて、高校生としてはダサそうに見える印象が強い。オムツのような形状だし、リボンやフリルといった装飾が一切なく、美しさは伝わってこない。


「どう? かわいい?」


 彼女の質問に対し、あなたは面と向かって答えづらかった。軽い作り笑いで返し、上はどんなのを着けてるのと聞いた。


「じゃあ見せてあげる」


 彼女は黒いブレザーをその場で脱いだ。


 黒いスカートも脱いだ。


 青いリボンを外し、白いブラウスも脱いだ。


 中に着ていた体操着の半袖も脱ぐ。


 白い靴下は脱がなかった。


「下とおそろいなの」


 下着姿になった彼女は、あまり恥ずかしがる様子もない。


 ほっそりとした彼女の胸部は平らで、ショーツと同じコーン模様が入った、布面積が広めのジュニアブラを()けている。


 こうも平然に見せられると、実は下着じゃなくて水着なんじゃないかと、あなたは錯覚してしまう。


 もし、このような下着姿で海に行ったら、周囲には水着と誤認される可能性もある。あるいは、実年齢よりも子供っぽい雰囲気が濃厚の彼女と一緒にいたら、逆にあなたが恥ずかしくなるかも……。


「あなたはコーン、好き?」


 彼女はあなたと密着しそうなぐらい、近くに寄っている。


 あなたは、うん……とだけ答えた。野菜か模様かは、聞かなかった。


「コーンにお塩をかける? それとも、焼きとうもろこし?」


 この場合の焼きとうもろこしは火あぶりでは? と、あなたは疑問を口にした。


「えっ? 焼きとうもろこしにするなら、火で焼くよね?」


 言っている側は、食べるほうの話をしていたらしい。


 そろそろ服を着なよと、あなたは言った。


「うん。そうだね」


 彼女は私服に着替えた。


 英語で『アイ・ラブ・ユア・ハッチ』と茶色い文字が入った白いTシャツに、黄緑のプリーツ(ひだあり)ミニスカートという姿。


 彼女がいつも学校の体操服の裾をハーフパンツ内側に入れているように、Tシャツの裾もミニスカートの内側に入れている。


 やっぱり、高校生ぐらいの背丈で、小学生くらいの顔と胸部を持った少女にしか見えない。


「ちょっと待っててね」


 一旦、彼女は部屋を出た。なお、あなたが来てからは、自室のドアはずっと開いたままだった。


「おまたせー」


 数分後、彼女は飲み物とお菓子を取って来てくれた。


 お菓子がコーン菓子だったので、どうしても彼女の見せていた黄色いコーン下着を連想してしまった。


 彼女がテレビを点けて、あなたは三十分アニメを視聴する。美少女が複数人出てくる、作画の出来が良い作品。アニメの感想を喋ったりしながら、彼女と楽しく過ごす。


 しかし、あなたはずっと、彼女のコーンのことが忘れられなかった。


 それに、彼女の伸びているTシャツの(えり)から、白いブラ紐が片方だけ見えてしまっている。気にはなっていたけれど、口には出せずにいた。


「……今日、私が着ている下着……、もしかして、かわいくないって思った?」


 不意に彼女が聞いてきた。


 あなたは動揺するものの、正直にそうだと答えた。


「実はね、この下着、妹がくれたものなの。今日は妹に、これをはいてって言われて……」


 彼女はその場で座り、膝を立てて股を大きく開いた。


 白い下着のコーン模様が広がる。


 黄緑のミニスカートが、とうもろこしの葉っぱのようにも思えた。


「私もね、あんまりかわいくないって思うんだけど、こうやって見せると、コーンがいっぱいのっているみたいで、おもしろくない?」


 確かにおもしろいかも……とだけ、返すあなたは、どうにか冷静さを保った。


 先ほど視聴していたアニメでは、美少女が同じように座っても、ミニスカートが鉄壁ガードして中は一切見られなかった。それなのに、現実世界(こっち)では普通に見られている。


 彼女の無防備な姿は、おもしろいどころか、股の開き具合には芸術点を与えたいとすら思った。


 見えそうで見えないより、大胆に見えるというのは、すっきりする。チラ見えの破壊力に比べれば、下着のデザインがかわいくないというのは些細(ささい)なことに過ぎない。


 あなたは彼女の行動に、内心すごく感謝していた。


 その後、あなたが帰ることになった際、彼女の妹と出くわした。


 彼女は身長こそ姉より低いものの、胸部は大きい。明るい色の髪はポニーテールにしている。


 顔が姉よりも大人びている感もあり、初見(しょけん)でどっちが妹かを見抜ける人は少ない。


「先輩、今お帰りですかー?」


 あなたは後輩にそうだよと答えると、


「……ロリコーン。どうでした?」


 彼女があなたの耳元で、楽しそうにささやく。


 あなたは理解した。


 ロリのような容姿の友人。


 コーンの下着。


 友人の妹の言葉によって、あなたは友人が妹に仕組まれていたことを察した。


                    (終わり)

友人の妹が、主人公あなたの反応を見て楽しむ話でした。


最後までお読み下さり、ありがとうございます。たくし上げの作品は他にも色々あるので、それらもどうぞ。


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