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法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』  作者: 橋本 直
第二十三章 遅れた準備と空腹

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第100話 邪魔者登場

「おい!神前!交代だ」 


 海をぼんやりと眺めて優雅な時間を過ごしていた誠とかなめに向って島田がそう言って誠の頭をたたく。そしてそのまま置いてあったバッグからスポーツ飲料のボトルを取り出して一口飲むと、遅れてやってきたサラに手渡した。


「ああ、すいませんね気が利かなくて。西園寺さん、気を悪くしないですよ。肉は十分残ってますから。女将さんが上手に焼いてくれたんで結構旨かった」 


 起き上がろうとしたかなめににやけた笑みを浮かべながら島田がそう(へりくだ)って言って見せたのは、怒るとすぐに銃を持ち出すかなめを恐れての事だろうと誠はすぐに察知した。


「神前、行くぞ。ようやく昼飯だ」


 かなめはそう言って起き上がる。誠も遅れるまいと飛び起きて急ぎ足でバーベキュー場に向かうかなめに続いた。


「じゃあお前等、荷物番よろしく」 


 サングラスを傾けて振り返るとかなめは島田とサラに軽く手を振った。


「じゃあ神前。女将さん達の邪魔でもしにいくか」 


 かなめはそのまま当然と言うように堤防の階段を上りバーベキュー場の方に歩き出す。


「アイツら大丈夫かな……他の奴の荷物はどうでもいいがアタシの荷物は盗まれるとヤベえんだ」


 そう言ってかなめは背後を振り返る。誠はその様子を見ながらなんでかなめがこの暑いのに水着の上に薄手のジャンパーを羽織っているのか気になっていた。


「西園寺さんの荷物って……何か高価なものなんですか?」 


 かなめが高貴なお姫様であることは昨日今日の二日でよくわかっていたので、誠はきっとかなめのカバンの中には相当高価な品物が入っているに違いないと推察した。


「そんなんじゃねえよ。島田の奴は飯食った後に優雅にラブラブデートか!全くいい身分だな!」 


 そう言うとかなめはサングラスを額に載せて歩き出した。


「それじゃあ、僕もたくさん食べよう」


 おなかの空いた誠は黙って歩くかなめの後ろについてバーベキュー場を目指した。



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