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もしかして、エリアス殿下も私の自信のなさそうな様子で王妃様にいじめられていると思っていらっしゃるのかしら。仕事をさぼりたいだけではないでしょうし。

私がいじめられていたら、近々いらっしゃる王太子の婚約者様にも飛び火するかもとお考えなのかも。


「やっぱりナディアのように芯がある女性には自信も優雅さもついてきますよね! 周囲にはフライアやクロエ、ブルックリンのように強い女性が多いので、お手本に頑張ります」


「どうなんだろう?」


「え?」


エリーゼが気合を入れているにも関わらず、アシェルは池を眺めながら疑問を呈してくる。


「兄上を見ても考えちゃうんだよね。兄上は我が強いタイプなんだけどさ」


「は、はい」


王太子は強い方が良いのではないだろうか。


「エリーゼは波風立てないように、家庭がうまくいくようにって考えて、我慢して親に従順だったわけだと思うんだ。それで自信がなさそうに見える。でも、兄上みたいなタイプは親への反抗だと思うんだよね。親の言いなりになりたくなくて逆らって自信満々に見えたり、強く見えたりしてるんじゃないかなって。だから結局は親を基本に考えていて、自信があるとかないとかの問題ではなくて。どちらも親の世界にまだいるんじゃないかと思うんだ。自分の本当にやりたいことをやっているわけではない」


親に反抗するなんて、以前の婚約のことがなければ考えもしなかった。


「そう考えると僕はエリーゼに自信を付けて欲しいとは思っていないし、強くなって欲しいと思ってもいない。それは君の弱さかもしれないけど、そこもひっくるめて好きになったわけだから」


「ふぇ?」


急に話が違う方向に行ったので、変な声が出た。

さっきまで後ろで疑惑の視線を飛ばしていたメリーは「デートっぽくなってきたかもしれない」と目を輝かせている。


「僕だって親のことは諦めているから似たようなものだよ。親は一番近い他人って感じなんだ。でも、人格形成にはすごく関わってくる要素みたいだし厄介だよね」


アシェルの前をカエルが気持ちよさそうにスイスイ泳いでいく。


「そういえばあまり陛下や王妃殿下のお話はされませんね」


「話せるほど一緒の時間を過ごしていないというか……興味がなくってね」


私達は内面が驚くほど似ているのかもしれない。あるいは、抱えている痛みが同じなのかもしれない。

でも、アシェルには弱さがあるように見えなかった。彼は弱さも好きだと言ってくれたのに、彼の弱さをまだエリーゼは見つけることができない。



ゼインは用事を済ませ、アシェルとエリーゼが会っているという庭にやってきた。

あの二人、デートっぽくないからな……とゼインは道中に想像する。池を眺めて二人でお喋りするだけなんてゼインの姉達なら絶対怒る案件だ。


「何をしていらっしゃるんですか?」


様子を覗くだけにしようと思っていたのだが、近づいたところで思わず疑問を口にしてしまった。


アシェルがエリーゼの髪で三つ編みを作っているからだ。エリーゼはゼインを見て困ったように少し笑うが、アシェルは三つ編みに集中している。

こだわる性格と手先の器用さで綺麗な細かい三つ編みが仕上がっていた。


「ゼン、綺麗だろ?」


「綺麗ですが、疑問に答えてくださいよ……」


「最初は真面目なお話をされていたんですけど、風でお嬢様の髪が乱れたのを直したらあんなことに」


侍女のメリーが笑いを堪えて説明してくれる。が、やはりアシェルの行動は予測不能だ。

これからしばらくアシェルのブームは、エリーゼの髪で三つ編みをすることになるのだった。

★既刊情報&特設サイトについて★

2月14日に発売された「憧れの公爵令嬢と王子に溺愛されています⁉婚約者に裏切られた傷心令嬢は困惑中」の特設サイトができました。


https://www.cg-con.com/novel/publication/09_treasure/02_dekiai/


こちらでWEB限定SSも公開中です。

本をぜひお手に取って頂ければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

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