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「あの完璧と称されるナディアにもいろいろ文句をつける貴族はいたんだもの。どこにでも何かしらの文句を言う貴族はいるわよね。エリー、もっと自信持ってけちょんけちょんに言い返したらいいわよ。あなたくらいしかあの王子の婚約者は務まらないんだから」


ブルックリンが嫌そうにため息をつく。まだ彼女もいろいろ言われているのかもしれない。


「うーん、けちょんけちょんは……難しいかも」


「エリーはそんなキャラじゃないでしょ。ただ今回は上手くいったと思うけど、いつまでも言われっぱなしは良くないわね。どこかでガツンとやらないとこの先ずっと言われ続けるわ。いつかは自信を持って立ち向かわないとね。でも、自信を持つには愛が必要なのよ」


「わぁ、フライアが愛って言うとロマンチック~。本当にそうよね。愛されてるって思えないと自信は湧いてこない。でも、自分を愛していない人は愛されることはない。愛がないと独りぼっちなのよね」


「うん……そうね……」


そういえば、愛に関してはナディアも最初のお茶会で言っていた。自信や愛は私に致命的に欠落している部分だということは分かっているので、歯切れが悪くなる。



「あ、パーシル伯爵令嬢とはあの後ね、お庭に一緒に行ってなかなか楽しかったの。修羅場にまでは発展しなかったわ。ダーリンがイチャついているご令嬢の婚約者も連れてきてくれたから。くふふ」


クロエがさらっと話を変える。甘い惚気を振りまきつつも彼女はどこまでも黒い。惚気と強かさは比例するのだろうか。


「でもまさか、ゼイン様とはね。騎士団の誘いを断ったって、ねぇ、殿下のためなの? 絶対ガセネタでしょう」


フライアは絶対違うだろうと半笑い状態だ。


「騎士団の誘いのお話は知らないけど、エリアス殿下の側近のお誘いはしょっちゅう来ていたみたい。嫌だから断ったと聞いたわ」


ゼインは「どことは言いませんが、あんな黒い方の元で働いたら死にます」と言っていた。


「王太子殿下の側近は激務よね。エリーのお兄様もフライアの婚約者もいつも隈がすっごいもの」


「そういえば今日、フライアの婚約者は?」


「夜会でうっかり、リネグラス伯爵夫人の髪飾りの真珠が偽物だって言っちゃったから、今日は伯爵家に連行されてるわよ。王太子殿下も喜々として『偽物を売る商人がのさばっては大変だ! 行ってこい!』って生贄のように送り出してたわ」


「うわぁ。そういえば昨日は捕まってたわね。今頃ジュエリー全部見せられてるんじゃない? それにあの伯爵夫人、話が長いのよ」


「そう思ってアートにはうちの執事を同行させたわ。婚約したてなんだから早く帰してもらわないと。晩餐くらい一緒にできるでしょう」


「ふふ、フライアは順調よね」


「ね~、やっぱりフライアも恋をすると柔らかくなるよね~」


「結婚前にしっかりラブラブ期間を堪能しとかないと。結婚したら執務に追い回されるわよー」


「分かってるわよ。そんなことより、そろそろ王太子殿下の婚約者がこの国にいらっしゃるわよね」


「フライア、話逸らしちゃって。照れてる~?」


「照れてない! だって気になるじゃない。あの王太子殿下に初めて命令した姫君なんでしょう?」


話はどんどん変わり、とうとうエリアスの婚約者である他国の姫君の話になった。

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