転生したらPETボトルだった件~環境破壊は楽しいゾイ!~
あくまでフィクションですし、実際のポリ化合物は種類によって性質や有害性も変わります。
この作品を鵜呑みにせず、実態を知りたい人は「POPs」や「環境省」とか入れて検索して調べてください。ポリ化合物は地球になくてはならない存在なのダ!
――前略、転生前の設定とか無いゾ☆――
…という訳で、なんと転生したらPETボトル(空っぽ)になっていた!ちなみにPETは(P)ポリ(E)エチレン(T)テレフタラートの略だ!ポリがなんかイッパイ、エチレンがそういう物質、テレフタラートは…なんだろ?とりあえず、そんな感じのモノに転生したゼ!
………え?何この転生モノ?
――過程の描写は省略――
環境破壊は楽しいゾイ♪
いや~、一時はどうなることかと思ったけどPETボトル強え~。
いや、この10年で判明したのだがオレには3つのスキルがあったのだが、それは以下の通りだ!
『抗分解』
『微毒性』
『体内蓄積』
『抗分解』は分解されにくい、というそのまんまなスキルだ。
…今「地味だな」とか思ったソコのキミ!このスキルがあるおかげでこの10年間も存在できたんだゼ☆それに……細切れにされても全然ヘッチャラで、海や空気中に漂うことができるのだ!オレTueee…、え?それだけじゃその辺の石ころと変わらないって?
…次の紹介に行こう!
『微毒性』は遅効性でその上致死性ナシな存在意義を問いたくなるような能力…だが!なんと!種族を問わず抵抗もされにくく、毒性が低すぎて治癒魔法も仕事せず、わざわざこんな毒に効くような薬も作られないので経験値が次々と貯まっていくのだ!!
『体内蓄積』…これは最も凶悪だろう。何せ、前述の『抗分解』によって海や風でも残り続け、運ばれながら初めに微小な動物(魔物もいたよ☆ファンタジーだね☆)に取り込まれ、その動物をさらに大きな動物が食べ(この時たべる側の動物はたくさん微小な動物を食べるのでめっちゃ蓄積されるゼ!)、それを繰り返す内にめっちゃ強い動物が最後にオレを取り込む。こうして取り込れたオレだが、『微毒性』によってジワジワとそのめっちゃ強い動物を攻撃――イメージ的には自動再生してる敵にチクチクと1ダメを与え続ける感じ――し続け、『体内蓄積』によって細切れのオレは排出されずに死ぬまで残留し続けるのだ!
こうして経験値がコツコツと貯まった結果、今ではレベルも2021を越えた……。ホントに長かった、あと人化とか別の生物に変身とか出来なかったし、特にレベルが上がった恩恵は無かった(なんでやねん)。
このまま、のんびり世界中を風の向くまま波の向くまま漂って観光としゃれこむか!
――――数十年後、ありとあらゆる生物が繁殖能力を喪失し、絶滅した。それらの生物の死体からは奇妙な結晶が出たとか出なかったとか……。
ホントにフィクションです。毒性もハッキリしてませんし、10年も分解されないかは種類にも依ります。蓄積も排出と釣り合っているか排出の割合が多くなれば問題ないハズです。
鵜呑みにしないでネ☆