プロローグ
ENDガールシリーズ2作目です!ギャグ満載のコメディです!宜しくお願いします!
(プロローグはシリアスな感じですが)
襲い来る五つの災厄から人々を守るために、三年に一度五人ずつ生まれる守神──通称、「ENDガール」。
私、鈴ヶ屋マイカもその一人。
先代のENDガール最後の一人が役目を終えて既に二年。私は高校二年生。ここ龍ノ根学園を災厄から守っている。
でも、災厄は防いでも防いでも次々と襲いかかって来る。
災厄と呼ばれるのは実は私達と同じ人間で、守神の対極的存在。周囲に災いを呼び寄せる。
彼女達が何処にいるのかは、守神かその災厄達にしか分からない。でも国広いから、たった五人を見つけ出すとか死ぬよね。
私達特殊な人間は、中学生になったあたりから力が増して行く。私達守神であれば守神としての能力、災厄達であれば呼び寄せる災いの大きさ。
だからその歳頃を狙って、守神は高校卒業までに災厄を封印しなくてはならない。自分の命を、捨てることと引き換えに。
でも私には一つ、とても大きな問題がある。
「すずー! 始業式始まるから早く来いってセンセーが怒鳴ってんぞー! 弁当奪われんぞー!」
「考え事してるというのに、中々迷惑な行事だ。でもお弁当盗られるのも嫌だし、参加せざるを得ない……か」
「何だよすず、お前また災厄でも察知したのかよ」
「ううん。また別のこと。気にしなくていい」
「ふーん……ま、いっか。行くぞ」
誰にも知られていない、ENDガールとして生きる私のもう一つの真実。
──私は、災厄でもある。
自分で災いを呼び寄せて自分で防がなきゃならない。封印する時は、どうしたらいいんだろう。
いつかきっと、その答えを見つけられる時が来るのだろうか。