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愛教訓  作者: 尖閣翔 翔斗
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過去の語りから、狂行の意味

男の過去に壮絶なものなどない

ただただ、自分に負けたのだろうという周りからの攻撃に抗いたいだけで、人の捩れなど気にはしてはいけない

男に寄り添う女は、弱みを握る

悪のようで騙されてることに気付いてでも、荒事を続ける若弱者ども…皆そうだろ?

人は騙されて生き死に生まれるものをみる

何だろうか…

つまらなくたっていい、どんなこと言われたって大したことなかったはずだった


「本当にどうするだ?」

「…」


沈黙に力を込める

手は、握り締め過ぎて痺れて痛い

たった一言で、俺は傷ついた


「本当にどこまで、俺に迷惑を掛けたら気が済まんだよ」

「この≪無駄生≫めが!」


≪無駄生≫、なんて腹立つ言葉だろう

無駄に生きているなんて言われて、自分を全否定されるのに耐えられなかった


そう冴えない自分、冴えない人生でよかった…


冴えない中学生

特にパッとしない特技もなければ、熱い友情愛情も持たないし、親友といえど仲の良い友達はみんな陰気臭い奴らだし、自身も陰キャだ

からかってくるような奴も普通にいれば、不良にだって絡まれるし、部活でだって活躍しない

とはいえ普通に女子と話して、親とも同級生とも仲悪くなく接して不自由など特にない

そんなんだったはず…


急に訪れる、その"冴えない自分へ"の崩壊現象

大したとこに行く気なんてさらさらない、大した男になろうとも大人になろうとも思っちゃいない

そこそこに人の役に立てて、そこそこな仕事で家族を養えればいいと、本気で思っていたのに…

たったひとつの失敗で狂ってしまった

大した高校でもない私立推薦に受験を控えた

そんな時だった

道端に落ちているタバコの吸い殻を見て思う

思い始めてしまった…"悪いことだと"

特に自分に大きな害とかでもないし環境汚染の原因、マナー違反であっても決して大きくないもの

だが、それを見て俺は思うようになってしまったんだ

そうだ、急にだ

〜受験当日〜

その日は決して、力を入れたわけでもなく手を抜くようにテストを受け,面接を終えた

帰る間際のこと、走って会場をかけでる奴を見た

出来心というか自分でもわからないなぜか、気になり跡をつけることをした

街の真ん中の私立だけあって帰り道は、建物や店が並んでる

挙句には支所のようなところにホームレスがすがって座っていたくらいだ

でも、俺はそいつを追うために流し見だ

田舎から出て来たもんだから、別に眺めてる方が追うより良い気がするが、追う。なぜか追う。

そして辿り着く、そいつの足が止まったのは公共の公園の便所だった

性別もよくわからない痩せ型だが、ズボンを履いている。もちろん男子便所だ。

ただ単に漏れそうだから、用を足すために、駆け出したのだろうと思うのだが、何故か跡を更につけた。

便所入り口近くではってみた

そしたら、入り口からさっきの男の背丈に近いが、バキバキに作られた身体、上半身を晒した状態で顔には鼻から下しか見えない様な奇妙な狐の面を付けて、面の上に少し見える髪型は横に流し型のオールバックに固めている男が出て来た。


「ゔぇっ?」


思わず、えづく

そいつが歩き進んだところで茂みに隠れてる俺から見える角度で背後を見たら、ケツポケットに刺さってる片手でおさめれる並みのハンドガンらしき拳銃が見えた。

驚きを隠せずにいるが、息を潜めそいつと距離を開けるのを待つ。

そいつが、遠ざかった頃にトイレに駆け込み確認する、誰もいなかった

つまり、さっきの"変態"が俺の追って来た男なんだ。

そうなると服や鞄は無いのか?

手ぶらで出て来ていたあの男を思い出すとふと疑問に思う。

念のため、トイレをもう一度確認したが何も無い、一応トイレの外を出て個室や奥にある窓の外側を見て何か捨てられてないかを見に行く。

すると、小型の警察が持ってるようなチャカが出て来た。

手に取り、振ってみる。重い。

おそらく本物だ。抉じ開けようと、たま装填部分を弄るがビクともしないあたり、確信にちかくなる。

結局、俺は恐れそれを茂みに向かって投げ捨てる

そして、色んなことに現実逃避し夢だと誤魔化すように自分に言い聞かせ帰ることにした。

かなり疲れていた。

バスや電車を乗り継ぎ帰るが、あのことが頭から離れなかった。

そして、受験結果の日がやってくる。

普通に何事もなく不正だとか、何かが原因で気が散ったとかでもなく、普通に落ちた

そして今に至る、もちろん親父にはキレられる

何事もやる気も根気もなく生きて来て何一つ成し遂げたことのない俺に今頃呆れたのか、あの言葉を叩きつけてくる。

無駄生。

なんて酷い言葉だと身にしみるが、確かにそうだなせっかく意識の持てる人間で不便なく生まれ育てれた俺がやる気を起こさなくて、無駄ばかりの生だろ。

だって俺が生まれる際には何百人の人の力と、生成さ直前には億単位の沢山の精子から、俺だけがたどり着き卵子と結合したから、生まれたのであって、ほかの億単位の精子達のことを考えるとその中から唯一生まれれた必ず1人は生まれれるかもしれないがその俺がこんな無駄ばっかやってる生でいいのだろうか。

とも思う。

だが、俺は吹っ切れた。

なら、強く生きようと、なるべく強がってこうと、強く意気がろうと決意した。

親父を蹴り飛ばす、別にに鍛えていたわけでもない陰気野郎の俺の肉体での足蹴りが思いのほか効いたのか、でかい親父が少し浮き腹に入れたからか口から少し血が飛んで来て、けつをつく。

そのまま、家を出るが、行くあてのない俺は取り敢えず暴れまわることを決意した。

シャドーボクシングを習えると聞いた事ある、ジムに行き、家から取っておいた金を出してここに泊まり込みで鍛えさせてくれないかと下がり込んでみた。

すると、数人の不良も家出からそういう奴がいるのか割とすんなりと認められた。

案の定、ジム内には大量のモヒカン狩り、ハゲ、ツーブロ、といった、典型的な不良の形から入ったような奴らが戯れていたが、すぐ俺に気づき反応を見せた。

何故なら俺が、メンチ切ったような目でそいつらを見てたからだ。

すぐに4、5人で、囲んでき、なんか用か?とアホヅラで聞いてくる。

先手必勝と、顎を狙いにいったがそりゃダメで一瞬でカウンターを食らう始末で一撃でも相当ダウンなのにそのあとタコ殴りだった。

その日から泊まり込みになったが来る日も来る日も、練習どころかそれもできずタコ殴りされてばかり、マジで死にそうな痣が顔中にできるが不良は気にも留めなくタコ殴りだ。

そんな中、得られるものは賢い俺にはあった。

人の愚かさを知ったなどと負け惜しみのようなカスの戯言など言わん、そいつらは極意の無さから学ぶ、本当の喧嘩強さに拳を震わす方法を自分で生み出すことができた。

一週間も経たないうちに俺は、ボロクソな顔で走り込みや、殴られ鍛え抜いたことのない体から更に筋肉増強させる筋トレを重ね、殴られるだけじゃ終わりもしない体に変わった。

不良とは根性から違った。性根の曲がっただけの不良と曲げ上げた俺の精芯とでは、物が違った。

いずれ、一ヶ月も経たんうちに、ジムにいるチンピラどもをすべて一発で締めるように成長した。

そのまま、ライターで遊ぶ不良、万引きをするクソ餓鬼ども、片っ端からぶちのめしてやった。

いずれ、学校にも戻りからかう奴らどころか、意気がっていた不良どもをかたっぱしから舎弟にした。


そんな過去を思い出し、また慣れない発想に行き着く。

"真面目にやってたらどうなってたんだ今頃"

そんなことを思いながらも、睡眠から目が覚めた俺は授業に戻ろうとする。


「ちょい。どけよ。」


俺は乗っかってきてるマリアをどける



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