出会い~始まり~
村へ行くとそこには巨大な妖怪がいた。
巨大な妖怪のすぐ目の前に一軒の家があった。
そこから赤ん坊の泣き声がする。
「あの中です!どうか!お願いします!」
でも、俺はふと思った。赤ん坊が大事なら何で赤ん坊を置いて逃げたのかって。
「何で赤ん坊を置いて逃げた・・・。」
しまった。俺はおもわず頭で思った事を言ってしまった。でも、赤ん坊の母親から理由を聞いて俺は最悪な気分になった。
「助けたかったけど、相手はあんな巨大な妖怪だし、もし赤ん坊を助けに行こうとして私まで殺されたら意味ないし・・・それに最悪赤ん坊が死んでもまた産めばいいだけだと思いまして・・・。」
この母親は最悪だ。綺麗ごとを言ってるようだけど、結局は自分の命の方が子供の命より大事だと言うことだ。
俺の中で何かがざわついた感じがした。
(ドクン・・ドクン・・・)
頭の中が真っ白になって不思議と人間を殺したい衝動にやられた。
俺の意志とは関係のない意志が入りこんで何か不思議な力を使って人々を攻撃しようとしている。
「ダメ!!」
っと、突然俺の身体にしがみついてきた子がいた。
「何をする・・・」
「ダメ!自分を見失わないで!!天辰!!」
「か、和葉・・・」
目の前には和葉がいたんだ。和葉は阿部ノ本の家の隣にあった村の娘だ。
いうなれば幼馴染みたいなもんだ。