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陰陽伝  作者: mayui
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出会い~日常~

どこの家庭も母親はうるさいものだとは思うが、やはり母親だ。

逆らえない。仕方なく起きて、浄衣じょういも着替えて、義の室へと向かった。

ちなみに、浄衣とは位に関係のない上下が白色の衣装の事だ。義の室とは声聞師が立ち入る事ができる儀式の部屋だ。この部屋は、全国に存在する声聞師一族の家にそれぞれ存在する。

これは俺には関係のない話だが、衣装にも色々ある。

ほうと言う衣装があるが、袍っていうのは正式な衣装の事だ。まぁ、現代で言うスーツみたいなもんだ。


後、俺には絶対に関係のない話だけど最上位・・・まぁ、陰陽師クラスの人達は、黒の上着、紋入り袴を着けている。次位は赤上着に紫袴、最下位が青上着に水色袴みたいだ。



とにかく声聞師も陰陽師も色々細かい事があって本当にやりたくないもんだ。


「天辰!何をブツブツ独り言を言ってるの!始めるわよ!」

「分かったよ。」


さすが母上。しつこい。諦めて読経を読む事にした。


(天界亜亜苦段~仏滅神上来高~)


読経を読む事、2時間・・・。

ダメだ。死ぬ。


「これにて読経を終わるぞい。」


俺のじいちゃんの終了の一声で読経が終わった。

正座をしていたので、足がマヒしたのか立てない・・・。

絶望的だ。


「おいおい。声聞師の一族次男がそんな感じで大丈夫か?」


からかいを交えながら心配した声で聞いてきたのは長男の阿部ノ本水月だ。

俺の兄上であるが、兄上だけあって18歳という若さでもう声聞師として活躍している。半年に一度全国から声聞師達が集まって会議みたいなのをするんだが、一番兄上が陰陽師の資質があるみたいだ。


まぁ、確かにそれは納得だけど。


読経が終われば、家族それぞれ仕事だ。


じいちゃん、ばあちゃんは依頼された神社へ向かい、毘沙門経や呪術を行いにいく。父上と母上は、各神社を回り、傀儡を用いて読経をして回ってる。

そして自慢の兄上は何やら陰陽師最高クラスの阿部ノ清明という人に毎日会って、陰陽師としての修業をしているみたいだ。


皆頑張ってるんだなぁ。

ん?俺?俺は・・・読経が終わったら儀式の部屋の掃除や家の片づけをしたり、読経を唱えてるだけだ。


まぁ、これが我が家の日常です。


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