避暑に行こう!~精霊達の出し物~
「さぁ、いよいよお祭りよ! 皆、わかってるわね? 精一杯、お客さんを楽しませる……もとい、驚かせるわよ!」
「「「「「 おーー!! 」」」」」
ここは、シュピルツの街。
避暑にきたご主人様が盗賊襲撃に巻き込まれ、その後、街の人々の心を癒すべく、お祭りが開かれる事になった。
そこで、皆で話し合い、私達精霊も一役買おうという事になった。
主催者であるアイリーン様には許可を取ったけれど、クレハ様には内緒。
だって私達が計画した出し物は、クレハ様の苦手なものだったから。
「さて、じゃあそれぞれの役目を確認するわよ! まずフウリ、貴女の役目は?」
「勿論、風を起こすこと! 場所によって強風とそよ風を使い分けて、演出すること!」
「よろしい! 強さの加減は絶対、間違えないでね! 次にフエン、貴方は?」
「火を出すこと! 火の玉を飛ばしたり、人形を燃やすことだ!」
「よろしい! 火事にはくれぐれも気をつけてね! ライカ、貴方は?」
「雷を落とすこと。墓場ゾーンで雷鳴を響かせて雰囲気を出すことだよ」
「よろしい! ばっちり演出してね! ミウ、貴女は?」
「雨を降らせること! 墓場ゾーンと井戸ゾーンで!」
「よろしい! 墓場ゾーンではライカとしっかり協力してね! ノルン、貴方は?」
「土人形を操ること。墓場や井戸から這い出せたり、お客さんを追いかけさせたりすること」
「よろしい! やり過ぎないようにね! 最後に私、キラリは、各場での照明を演出に合わせてばっちり調節するから! ……じゃあ皆、持ち場について! それぞれの健闘を祈るわ!」
「「「「「 おーー!! 」」」」」
かくして開始された、私達の出し物、お化け屋敷。
それぞれが力を使ってお客さんを驚かす、その効果は抜群で、中には途中で泣き出した人もいた。
あとでアイリーン様に、困ったような笑顔で『ちょっとだけ、やり過ぎだったかしらね?』と言われてしまったけれど、私達は皆、達成感を感じて、満足していた。
……実はお化け屋敷が苦手なクレハ様が訪れる事は、案の定、なかったけれど。
どういうエピソードにしようか、いくつか案があったんですが、これにしてみました。
以前リクエスト下さった方、いかがでしたでしょうか……。
だいぶ遅くなって、申し訳ありませんでした。