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アーシャネット少佐と盗賊退治⑦ 一騎討ちと殲滅戦の終わりに

少し長く続いた盗賊退治もおおよそ終わりに近づきました。

アーシャネット少佐が活躍しました。

今回もエリオス君は殆ど何もしていません。

まあ主役には製造業で頑張ってもらいますかも。

アーシャネット少佐とニーゲッツ団長の2人の戦いは続く。

アーシャネット少佐が上段から斬りつけて

ニーゲッツ団長が横へなぎ払い、躱す。


「このままでは勝負がつかないな。」

「お互いの手は分かっている、とでも言いたいか?」


距離を一気にアーシャネット少佐が詰める。


「剣技・・・。」


アーシャネット少佐が剣の動きを払いから突きに切り替える。

上下から前後の動きへと変化させる。


「ぐっ。」


見切れなくなって、無理な姿勢で躱す。

その際に、右肩に剣が刺さる。

腕に力が入らない。


「ここまでだな。

 私も我が師の技だけではない。

 片手でも戦うか?

 そうなったら出血多量死まで回避させてもらうが。」

「まだまだだ。

 片手でも十分に戦える。」


ニーゲッツ団長は剣を振ってくるが、

アーシャネット少佐は受け止めて弾く。

利き腕ではないので力が十分に乗っていない。

 

「投降すれば拘束するが、出血だけは止めてやろう。」

「ふふふ、この場に及んで・・・

 強くなったな。アーシャネット。

 俺は盗賊としてではなく、武人として戦って死ぬのだ。」

「ならば、武人として名誉の戦死で散るが良い。師よ。」


再び向かってくるニーゲッツ団長にアーシャネット少佐が心臓を一突きする。


「ここまでか・・・閣下。」


ニーゲッツ団長が絶命する。

後味の悪い結果だが、盗賊団として許す訳にはいかない。


「我が師よ。さらば。

 そう言えば閣下とは誰の事だ。

 最後まで抵抗するから拘束出来なかったが。

 武人として、なんて言うから武人として死なせてしまった。

 伯爵様のご命令は殲滅だから良いが気になるな。」


アーシャネット少佐が呟く。

団長は討ち取ったが、他の戦線はどうなっているか?

なんて思っていると、レイモンド大佐がやっと到着する。


「そこにいるのはアーシャネットお嬢ちゃんか。

 敵の団長を討ち取ったか。

 ・・・その顔はやっぱりニーゲッツ卿だったか。」

「我が師が盗賊などに落ちぶれるとは。残念だ。」

「まあ気にするな。

 それよりやはり手柄は取られてしまったな。」

「我が師が弟子の顔を見てワザと残ったのだろう。

 本来ならさっさと逃亡しているはず。」

「まあ、それでも手柄だ。一先ず受け止めておけ。」

「後味が悪い。」


急に拗ねだすアーシャネット少佐。

面倒くさいお嬢ちゃんだと思いながらレイモンド大佐が呟く。


「まだ戦闘中だ。

 裏口では殲滅戦が続いているだろう。

 奴らが逃げた方角へ追跡するぞ。」

「そうですね。

 洞窟内の盗賊を殲滅しましょう。」

「では行くぞ。」

「はい」


洞窟の頂上付近を占拠したが、

盗賊を殲滅するまでこの戦いは終わらないのだ。

更に追跡を続ける。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

裏口では親衛隊による殲滅戦が続いている。

エリート騎兵 VS 盗賊では相手にもならない。

一部は洞窟内に戻った盗賊もいるが、挟み撃ちであろう。

エリオス君と双子エルフ他メンバーは、監視口を変えるために移動。

他の死角から盗賊が逃亡するのを防ぐ為である。


「にしても、人間と違ってエルフは視力が良いのね。」

「エルフは長年、常時眺視をしていた種族なので視力が良くなっています。

 自然に生きる種族なので視力も鍛えられるのです。」

「鳥みたいなものか。」

「エリオス様。鳥みたいは失礼じゃないでしょうか?

 我々エルフは誇り高き種族です。」

「ものの例えですよ。

 逆に都市に住んでいると視力が退化するのかもしれませんね。」


まあ人間でもマサイ族は視力が12.0もあったなんてテレビで知られている。

常時眺視をしていると視力が鍛えられるらしい。

都市で住む人間には無理な話でもあるが。


「別の裏口から盗賊団を発見しました。」

「よくやった、シルヴィ君。

 直ちに追撃を。今は騎兵隊がいないので強襲するしかない。」

「では弓で追撃します。」


シルヴィ君とティアナさんが弓を構えて追撃する。

人間では正確には見えない距離と角度から正確な矢が放たれる。

繰り返し弓に継がれる矢の本数の多さからまとまった盗賊団がいるのであろう。


「エリオス様。

 矢が無くなりつつあります。足りていません。

 このままだと仕留めきれず。逃してしまいます。」

「よし、我々も近距離に近付こう。

 魔法戦に切り替えて有視野範囲で戦闘を開始する。」


馬に乗って一気に近づく。

双子の矢でかなりの死体が横たわっているが、

まだ数十人も盗賊団がいる。

ちょっと数が多いな。


「よし少し離れて魔法戦だ。

 その後、接近してトドメを刺す。」 


エリオス君がそういうと、魔法使いのメンバーが魔法を唱える。


「「「ファイアーボール」」」


盗賊団が魔法で吹き飛ばされる。

しかし彼らも逃げるのに必死である。

このメンバーの魔法だけでは殲滅は出来ない。


「よし、騎乗して突撃。

 逃がすなよ。」


馬にのって逃げる盗賊を斬り倒す。

やはり騎乗していると盗賊も容易には逃げられない。

大多数を殲滅する。

仮に陣を組まれて対抗されていたら双子エルフの魔法も矢も

尽きているので苦戦していただろうが。


「エリオス様。

 我らは白兵戦でも引けはとりませんよ。」

「そうですよ。エリオス様。

 我々の強さをもっと信頼して下さい。」


ちらっと見ると双子エルフが不満そうに言う。

いや十分信頼していますよ。

伯爵軍もいる訳だし、これ以上酷使しても。ブラック企業じゃあるまいし。

秩序神様の名の下に、盗賊には容赦しないとは思うが。


トーマス殿下もこちらに戻ってくる。

この戦いは一旦ここで終了だろう。

実質的にも戦力を集めた伯爵軍の前に盗賊団では全く歯が立たない。

最初から逃げ腰だったことも多分に影響している。

もし、野戦築城して徹底抗戦されたら簡単には落ちなかっただろう。

それは盗賊団のミッションが防衛と戦闘を目的にしていなかった事を

証明していた。

彼らは一体何の為に、という疑問は最後まで消える事は無かった。


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