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活版印刷と新聞、かわら版

商業ギルド長の息子さんのニールさんを編集長として

活版印刷からかわら版を進めていきます。

最初は難しいかと思いますが、

ちょうど普及し始めたのが16世紀です。

日本の江戸時代でも木版印刷が流行りました。

今日は珍しい商業ギルドの会合。

比較的暇なメンバーが集まって経済協議する場。

もちろん、エリオス君も商業ギルドのメンバーなので参加する。


「エリオス君、ようこそ会合へ。」

「ニールさんお呼び頂き誠にありがとうございます。」


商業ギルド長の息子のニールさん。

ある意味今日のホストの方。

議題は恐らく重商主義政策。


「今日の議題の貿易。

 国家の資産を輸出を最大にし、輸入を最小にする。

 金銀の流出を留めるのだ。」

「関税を高める事で輸入品の入り込みを防ぎ、

 我が国の貨幣の流出を防ぐのだ。」


現代でも似たような議論はありますな。

まあ国家が富国強兵を行う為に大きな軍隊を持つとお金がかかるので

他国の富を奪う、などの考え方に繋がっていくだろう。

ブロック経済や植民地支配、戦争などの引き金にもなる。

その批判からアダム=スミスの自由貿易論などが出てくる訳だが。


「ニールさんはどう思いますか?」

「俺にはまだ難しい事は良く分からないよ。」

 

うーん。そうかな。

封建主義の次は絶対王政の時代になって、

資本主義の時代になる。もうすぐそうなる。

富農と中産階級が増えて資本家になる。

そして産業革命の担い手になるんだ。

おっと、伯爵様との約束を果たさないと。


「情報は金になる。

 情報を統合して配信する為に新聞を作っては如何でしょうか?

 各拠点に配信しつつ、また情報を集める。

 娯楽や文化も含めて配信すれば王都でも商売出来る。

 広告を付けて販売すれば、更にスポンサーから収入出来ます。

 必要な紙、木材、印刷は辺境伯領からご提供します。」


大きな声を上げてアピールする。

周りの方々が疑わしい目で見てくる。

そうだろう、まだ新聞という文化はそんなに無い。


「情報は確かに有益だが、それで商売出来るだろうか?」

「広告にお金を出してくれるスポンサーがどのくらいいるか?」

「情報を各地から取り寄せる方法が手紙しかない。

 面白いが記事を書く人が必要。」


新聞はストラスブールでヨハン・カロルスが初めて配信している。

かわら版も大阪の陣から存在しているらしい。

木版印刷なら誰でも作れるから、実際に作ってみようか。

まだ浸透させるには時間が掛かりそうだな。

しかし、かわら版を定期的に配信するのも面白そうだ。


「各地にいる商業ギルドのメンバーに手紙で書いてもらいましょう。

 それを編集し印刷して配布する、というのは如何でしょうか。

 近隣諸国のニュースやゴシップとかも面白そうです。」

「娯楽かニュースか・・・。発想は面白いが。」


反応が鈍い。

新しい事をしようとするとそうなる。

まあやってみれば直ぐ分かるだろう。

情報を売り買いすることのメリットは果てしない。


「折角の面白いネタだから僕たちでやってみないか?

 エリオス君。編集長をやってみたい。」

「是非やりましょう。」


お、ニールさんが食いついてきた。

まあ子供でも出来るもんな。

人手さえあれば。

よし、異世界転生のラノベでも書こうか。

課題は情報集めの人材だろうか。

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