表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/451

ロイスター帝国大学付属学校の選抜試験 結果と先生方

 ロイスター帝国大学付属学校から選抜試験の結果が届く。

結果は無事Dクラス。ギルド関係のクラスではトップである。

Aクラスが王侯貴族、Bクラスが神官、Cクラスが軍人クラスとすると、

D〜Gクラスがギルド関係と民間人のクラスである。

まあ、本来あんな無茶な問題を出されて解ける子供などいないはずであった。

選抜の意味が本当にあったのか、エリオス君の中だけは疑問に思いつつ。

で予想通りこの娘がやってくる。



「選抜試験の結果が発表されたね。

 アタシは無事Dクラス。

 エリオス君も勿論Dクラスだよね。

 ふふーーん、当然よね。本当に良かったわ。

 また一緒に二人で通えるわね」



 満面の笑顔を見せつつも大喜びでやってくるニーナ嬢。

結局この天才娘もセットであった。

実際努力と持ち得る天性の才能だけで異世界人に勝負してくる恐ろしい娘だ。

エリオス君は心の中で恐怖して、驚きしか感じてない。

将来、伯爵様にお願いして官僚にでもぶち込んで

政治と経済を握らせようか。

敵に回したらさぞかし恐ろしい存在にでもなるだろうとエリオス君は勝手に戦慄する。



「僕はDクラスではなくてGクラスですよ。

 ニーナさんも残念でしたね。1人でエリート街道へどうぞ」

「バレバレの嘘を言わないで。

 アンタみたいな変人がそんな訳ないでしょう。

 また一緒に学校に行けるね。

 エリオス君はいつもアタシにだけ冷たいんだから。くすん。

 この可愛い幼馴染を甘く見ないことね。ビシッ」



 と指を指しながらにんまりとエリオス君を見返すニーナさん。

いや本音は全然甘く見ていないのであったが、将来が怖い。

現在はもっと怖いと感じていた。

ブルブル。

今はチェリーちゃんがいないので余計に張り切るこの幼馴染娘。

この娘は幼馴染ポジションを奪い取る気満々だなこれ、と思ったエリオス君。

キルテル村に帰ったら修羅場であろうか。

みたいな冗談をいつも通り交わしながら雑談。



「まあこれからも宜しく頼む。可愛い幼馴染さん」

「うんうん。任せてよ。

 そうやって素直に仲良く二人で頑張りましょ。

 アタシに任せれば百人力だよ」



 ぱっと花が咲いた様な笑顔になる幼馴染。実に可憐でかわいい。

おだてすぎると暴走しそうな性格だから適度にトゲを刺しつつも。

エリオス君も大分この娘の扱いにも慣れてきて嬉しいやら悲しいやら。


 学校の中を観察しながら2人で散歩していると、

目の前に大学の教授らしい方々が何人か歩いてくる。

例のマニアックな問題を作ったやらしい先生方だろうか?

関係ない人にも恨みつらみの目で観察してしまうエリオス君。



「おお、君らは今年の新しい留学生の子達か。

 若い子供だな。その歳でこの大学に来るとは相当の秀才と見える。

 そう言えば、キルテル村出身のエリオス君という人をご存知かね?」



 この一言に反応するエリオス君。

あ、これヤバイ流れだ、と。

やたらマニアックな問題作った先生方とその問題を難なく解かれた学生を

捕まえてネチネチ拘束するパターンだろうか。

極力、プライベートでは顔見知りにはなりたくないエリオス君。



「いや、知りませ・・・「ええ先生方。この子がエリオス君です。

 キルテル村もといアナトハイム伯爵領きっての天才少年です」」



 呆然とした顔で周囲を見渡すエリオス君。

コラこの天才娘。

勝手に個人情報をバラすんじゃない、と。

そして何勝手なイントロ説明を付けているんだニーナさん。

テストの結果とか下手に絡まれたら面倒この上無いだろうが、

とエリオス君が密かにアイコンタクトを試みるが全く通じない。

しまった油断した。



「ほう、その子があのエリオス君か。

 選抜試験の結果は見せてもらった。

 我々の作ったあの奇問難問を軽くひねった天才少年だそうな。

 うんうん、聡明な顔をしている」



 先生方がじろじろ見ながら言う。

今、さらっと奇問難問言いましたね。このインテリヤクザ共。

あの成績評価を度外視したテストを作ったのは貴方たちですか、と。

エリオス君にとって今一番会いたくない人たちであった。

話は続く。



「君、エリオス君だったね。

 後日、我々の研究所に来てくれないか。

 ああ、来なかったら伯爵様と商業ギルドにチクるから宜しくね。

 学業を放棄して我々の声掛けにも無視しているとか何とか言って。

 是非、待っているよ」

「エリオス君何をやらかしたの?

 知らないうちにまた先生方にご迷惑をおかけしたの?」



 再び呆然とした顔をするエリオス君。

先生とニーナさんがこちらを見て言う。また言うな。

やはり面倒事の方であった。

嫌な思いしかしないが、後日訪問するしかなさそうな雰囲気であった。

揉め事は勘弁してほしいとエリオス君は心の中で願うのであった。

試験結果は予想通り無事合格です。

喜ぶニーナさんと悩めるエリオス君。

しかし、運良く先生方に捕捉されてしまうエリオス君であった。

さて学園生活はどうなってしまうのか?

そして開発環境はちゃんと進むのでしょうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ