第1回帝国大学祭⑪ 銃剣術大会2 ダイジェスト
さて銃剣術の試合が開始された。
時間の都合でダイジェストにさせて頂く。
「まずは、注目のカードは・・・
ちゃー殿 VS アーシャネット中佐」
「剣豪同士の対決でした。
しかし師範として銃剣に一日の長があり、
槍術の技の差でミルチャー卿の勝利」
「経験の差が出ましたな」
エリオス君とマーシリエお嬢様が解説に入る。
この二人は弱くは無いが、剣豪相手には対抗できる程の腕がない。
仕方がないので解説にまわる事になった。
「惜しかったですね。
アーシャネット中佐」
「・・・アレは惜しい、と言える訳が無い。
確かに私は槍術が得意とは言えないが、
何だあの伝説の英雄殿の強さは。歯が立たない。
次は剣術でご相手したいものである」
「流石はアーシャネット中佐。
素直に負けを認めた上で
再度勝負して頂きたいものであります」
エリオス君がインタビューする。
サッパリとした性格のアーシャネット中佐は
素直に相手を認めて諦める。
ここがこの人の良い所かもしれない。
「次の注目の試合は、
シルヴィ君 VS ティアナさん」
「ああ双子エルフどおしの戦いですか」
「両方とも凄腕の神の使いです。
勝負伯仲しましたが、最後はシルヴィ君の突き技で勝利。
接戦でした」
「真面目に訓練していたシルヴィ君の性格で差が出ましたかな。
ティアナさんも食っちゃ寝していないで
節制した方が良いかもしれません」
「食べ物が敗因じゃないと思うけどな・・・」
意外と毒舌なマーシリエお嬢様だが、
勝負はほんの紙一重である。
惜しかった。
「こ、今回は私の負けですけど、次は負けませんわよ。
シルヴィ」
「ふふふ。日頃の行いが良かったのです。
たまにはティアナに勝つのも良いですね」
「くっ、覚えていらっしゃい」
悔しそうに言うティアナさんと
実は非常に嬉しいシルヴィ君。
実力が拮抗しているので殆ど差がない。
「中々見どころがある試合が続きますね。
次はニーナさん VS 雹華お嬢様
付属学園の1位、2位どおしの対決。
接戦になるか?と思いきや、雹華お嬢様の勝利。
ニーナさんは銃剣や槍はあまり得意ではなかった」
「雹華お嬢様は意外と強かったです。
流石は付属学園1位だけはあります。
でも実際、事前に準備していませんものね。
二人共飛び入り参加です。
ニーナさんが参加するって分かってから、
急遽、参加を決めた雹華お嬢様。
ライバル心からでしょうか?」
「そんな理由でしょうか?
本人に聞いてみましょう」
エリオス君とマーシリエお嬢様が解説する。
本来参加の予定が無かった二人であるが、
場を盛り上げてくれた。
「フン。
エリオス君に良い所を見せようと思ったのに。
よりによってこの小悪魔が相手なんて」
「貴方は槍術は下手ね。
得意なのは魔法だけかしら?
此方の相手になるには10年早いわ」
「アタシはただエリオス君にアピールしたいだけ。
それにアンタがこの様なイベントに参加するなんて聞いていないわ。
せっかくロザリーナさんが欠席したのに」
「動機が不純ね。
貴方では此方の相手では無くてよ。
永遠の二番手とは良く言ったものだわ」
「この小悪魔。
次は容赦しないわよ」
二人に感想を頂く。
つまり、強敵がいなくなったから参加したニーナさんと
付属学園1位としてニーナさんをねじ伏せる嫌がらせの為に参加した
雹華お嬢様の性格の悪さが出ているだけである。
まあ、実際に雹華お嬢様は強かったので侮れない。
学問だけでなく武術も出来るとは大したお人である。
「次の試合は、
ドワーフ族のエトムントさん VS 槍使い ミネアちゃん」
「力と技の勝負でしたね。
エトムントさんの勝利。
ミネアちゃん惜しかったですが、
エトムントさんのパワーとスピードには対抗出来ませんでした」
「実戦経験値の差が出ましたね。
ミネアちゃんもこれから頑張れ」
という所で1回戦は終了。
主要メンバーが一部しか出ていないが、
今回はまだ大学祭の参加者だけなので数が限られている。
今後はどうなるか分からない。
次回も頑張らないと。