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道中〜王都ロイスターについて

 王都ロイスターまでの旅路は徒歩、馬車で10日程。

今回の旅に同行している方々としては、


・エリオス君

・委員長のニーナさん

・スポーツ万能娘のミネアちゃん

・冒険者セレナさん

・キルテル村の村長さん

・護衛の冒険者の皆さん


 という大人数である。

村長さんがいるのは村を代表して領主様と学校への橋渡し役。

後は護衛の皆さん。

道中は流石に暇なので、村長さんから勉強会代わりに色々と教えてもらっている。

村長さんは40歳前後のダンディーなイケメンさん。

渋い大人の魅力の方である。


「村長さん。王都ロイスターについて教えて頂けないでしょうか?」

「王都ロイスターの事だな。

 王都なので当然だが、国王陛下と貴族の方々が住んでおられる。

 各種ギルドの本拠地が王都にある。

 当然国の行政機関の中心で、役所や軍隊が常備されている」

「人口規模はどの程度でしょうか」

「人口規模は王都のみで約35万人の大都市。

 周辺の小都市圏を加えると合計約100万人の都市圏だな。

 どうだ、凄いだろう」


・・・なんだって?と驚くエリオス君。

産業革命前の中世の人口と考えると、

王都だけでパリやロンドンに匹敵する人口であった。

都市圏だけで考えても現代の仙台市や広島市と同等。

日本の江戸時代の江戸の人口を除くと中世世界トップクラス。

この国は実は大国だろうか。

と、本当に驚いたエリオス君。


 しかし江戸は当時の世界でも別格としても、

この国で産業革命が始まって技術大国にでもなったら

確実に大英帝国レベルの超大国になれる人口ポテンシャルがある。

田舎暮らしが長くて情報が無かったんであった。


「凄いですね、村長さん」

「うむ。流石我らがロイスター王国である。

 しかし、世界には魔王国という超大国が存在して人類は常に圧迫を受けている。

 彼らの科学技術力は世界一で我らが追いつけない先進国である」

 

 この国は確かに科学技術力が低い。

実は最強国家が魔王国であった。

だから多少人口差があっても過去には人類は太刀打ち出来なかった。

後ろから先進国を追っかける方である。

しかし後進国である人類の国家が産業革命すると、いずれ競争相手になる訳だ。

イギリスに対するドイツ、フランス、アメリカ、ロシアみたいな地位で。


「しかし魔王国も内紛があり、人類とのいざこざは避ける傾向にある。

 人口自体も各国を合計すれば多分人類の方がはるかに多い。

 人類側も超大国相手に宣戦布告する力はない。

 ここ数十年はにらみ合いの小康状態にあるかもしれん」


 戦争したくても出来ない状況が作り出されているという事であった。

各国が団結するまではパワーバランスが極端に変動できないという状況。

どこの誰かか分からないが策士であった。

エリオス君は孔明かビスマルクと呼んであげよう。などと冗談で思った。

しかし決めつけは良くない。


「これから街道の宿場町を経由して王都に向かうのであるが、

 途中に伯爵領の首都、アントウェルペンを経由して向かう。

 しかし今回アントウェルペンには伯爵様はいなく、ご隠居様と交代で

 領地をお治めされている」

「ご隠居様と交代ですか…」

「そうだ。

 なので今回は直接王都の伯爵様のお館に向かう」

「承知しました」

「まあ時間がかかるがゆっくり向かおうぞ」

「ハイ」


 こうして、伯爵領をゆっくり横断して

直接王都の伯爵様の館をめざして一行は旅をするのだった。


今回は王都ロイスターの概要。

村長さんに語ってもらいます。

江戸もそうでしたが中世もちゃんとした封建国家なら

農村から首都に人口が集まりつつあった時代らしくて

近代、工業化に以降する下地があったという事らしいです。

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