あなたは?
「あの・・・どなた?でしょうか?」
「私の事を言ったらまた逃げられる・・・」
彼女はぷうっと頬を膨らませている・・・と、同時に頭についているネコミミ?らしきものがピコピコ動いていて・・・
何だろ、あの耳・・。
「逃げる・・・って、初対面の人から逃げるはずがないよ!」
「・・・うそね・・。」
「え?」
「何でもないわ」
「?」
「じゃ、今日暑いから日陰ではなしていい?」
「え!?あ、うん・・・?」
グイッと手を引かれ、しばらく歩いて、私は大きい木の中(庭の中の)へ連れて来られた。
「・・・ここ、は?」
「ここは樹齢9958年あるといわれる木の中よ。私しか知らない秘密の場所・・・あ、でもあなたが知ったから・・・2人の秘密になるわね?」
彼女は唇に人差し指をたて、
「内緒よ?」
と言った。
「・・・やっぱり、あなたは一体・・・?」
「・・・喋ったらまた逃げそうだから・・・ちょっとごめんね。『スロープ』」
「!?」
私の足の下から紋章?らしきものが出て、そこから鎖がでてきて、グルグル巻きにされた。
「こ、これは?!」
「魔法よ・・・あなたは見るのは初めてかしら、転生して来たばかりだものね?」
「え?何で転生した事をー?」
「まだ気づいてないの?元、ルーシー・・・。こう言えばわかるかしら?」
「!!あの猫!」
そうだ!私逃げてたのすっかり忘れてーー!
「でも、猫だったはずじゃ!」
「『猫』ではないわ魔獣よ。魔獣は人にもなれて、魔法も使えるの。」
「・・・!じゃあちょっと変わってる猫でいいやっ!ちょっと変わってる猫さん、この魔法解いて?」
「い・や・よ。だって解除したらまた逃げるでしょ?私が話す前に逃げ出すんだから、ハア・・・
・・・場所を特定するのにどれくらい時間がかかったか・・・しっかしあの子は相変わらず速かったわね・・・」
「時間かかったってちょっとでしょ!」
「魔力の消耗が激しいと、時間が長いように見えるの。は、話って言ってもすぐ終わるんだから・・・」
「・・・わかった、魔法解かなくていいよ・・・それで、話って何?」
「え、ええ、あ、あの、その・・・」
急にもじもじし始めた・・・
・・・猫耳が垂れて可愛い・・・なんて!思ってないよ!
「わ、わたち、私と!」
「?」
「とととととっとと!」
「と?」
「友達に、なってくらひゃいっ!」
「・・・え?」
「だっ、だから、友達になってって言ってるのよ!・・・だって今、友達居ないから・・・」
・・・・・・・
「・・・別に良いけど「本当に!?」」
反応はや!
「うん」
すると彼女はにっこり笑った後、後ろを向いてガッツポーズをしていた。
「やっ、やった!初めての友達だわ!友達とお茶とかしてみたかったのよね。
前は悪令嬢だったから1人も居なかったけど、やっと・・・!」
凄いブツブツ言ってるけど何喋ってんのか全然分かりません・・・
あ!
「あのー・・・、これ・・・・」
「え!?あ、あら、今すぐ解除するわ!」
彼女がパチンと指を鳴らすと、私に巻きついていた鎖が徐々に消えていった。
「え、それだけ?」
「ええ、そうよ!元はといえば、私がはなす前に、あなたが逃げたりするからじゃない!」
「・・・だって、何か言われると思って・・・」
「言わないわよ・・・それに・・・」
「?」
「何でもないわ・・・」
「そう?あ、名前どうしようか・・・ルーシー・・・」
「そうね・・・同じ名前だとややこしいし・・・じゃあ、あなたが私の名前を決めてくれない?」
「!分かった!んーーー・・・・・・ラン・・ベル・・・ランベルはどう?」
「ラン・・ベル?」
しばらく黙り込んだ後、彼女は私の手をにぎってキラキラと目を輝やかせて言った。
「凄い素敵!ありがとう!・・・私の名前は・・・ランベル!」
・・・こんなに喜んでくれるなんて・・・
結構怖い?人じゃなかった!
そして私の友達、ランベルは笑顔でこう言った。
「これから宜しくお願いするわね?ルーシー!」
「うん!ランベル、こちらこそ宜しく!」
男の人がお父様しか出てない・・・(^-^;)
次回出る予定です!m(_ _)m
後、少しお休みします(ノД`)
すみません(´・ω・`)