その先に
すみません…2ヶ月近く空いてしまって…(´;ω;`)
わ、脇腹が…なんか気持ち悪い…
ようやく止まったところで、私は床に座り込んだ。スピードが早すぎて目がクラクラしている。
ジェットコースターにのった後みたいだ…視界が全体的に歪んで見えた。
「あぁー良かったぁぁ…無事に生まれたんだな…うぅっよ、良かったぁ」
「うん…うん…!」
夫婦だと思われる二人が、隣にいる新たな命に涙を流している場面であった。
…なんと…なぜ酔った時にこんなにも感動的なところなのだろうか…うっぷ。
私は口を片手で押さえながら、よろよろと立ち上がった。気になっていたのだ。彼から微かな懐かしい匂いがしたことに…
そして、もちろん彼女からも
「あぁ…、な、名前…!どどどどうしよう!?」
「っふふ。や、やーね!あんなに一生懸命考えてくれてたのに…いざつけるとなったら、名前候補書いてたメモ、忘れちゃう…なんて!」
「だ、だって急に陣痛が酷くなったっていうから…!慌ててきたんだもん…仕方ないだろ…!」
私がついていった男の人が頬をぷぅーっと膨らませる。それはまるで子供のようだった。今日からお父さんになったというのに…それよりか酔って気持ち悪い(二回目)です…おぅえ…
「…ねー、早く生まれたかったんでちゅ…って、言ってるよ…」
女の人が、生まれた赤ちゃんのまだ小さい手の平に、人さし指をちょんとのせた。すると、小さな手は、一生懸命に母親の指を握りしめた。
「…うぁあもうっ!かわいいなぁ…仕事疲れも一瞬で吹き飛んだよ…!ほぉら、パパでちゅよ~」
男の人も同様に人さし指を赤ちゃんの手の平にのせた。するとまた、赤ちゃんは指をしっかりと握りしめた。
「んんんん俺の娘かわいすぎかよぉおお!!!幸せ…」
男の人は、にやにやが押さえきれなくなっていた。
そしていっぽう私は…
「お、おめでとうござ…いまうおうぇえぇええ」
聞こえない声とともに、偶然あった空のバケツのなかに顔を突っ伏してケロケロしてました…すみません…
「あ!そうだ!名前…いい名前思い付いたぞっ!」
なぜ懐かしい匂いがしたのか…私はバケツから顔をあげた直後、耳から入ってきた声に知らされることとなった。
「美月…!美しい月と書いて、美月だ!」
…え????
…み、美月って…もしかして…
すると、私の脳の中に勢いよく、一人の女の子の人生が流れ込んできた。
「いっ…いやぁあぁああ!!!」
情報量が大量に流れ込んできたため、4歳の頭の中に、激しい頭痛が襲った。そして、涙目になりながら上をふいに見上げると、もう一人の私が、嬉しそうに笑っていた。
「…やっと。思い出してくれたね。」
to be continued…
…なぜかホラー要素が入ってきちゃったような…w




