社交界デビューです!
っふ・・・今からでも緊張してきた・・・き、ききき今日が社交界だ・・・・!
ドレスや髪型も、いつもと違って引き締まっている。
スー・・・ハー・・・よっし!あんなにダンスの練習を頑張ったんだ!
最初、エスコート役をしてくれたクロルスの足を、二十回ぐらい踏んでしまったけど・・・今は、二回しか踏まなくなった!
ランベルが呆れていたことは知らないふりです!
「ルー、そろそろ行くぞ」
「はいっ!お父様!」
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・・・・うわあぉ、広い!広すぎるよ!
シャンデリアとかキラッキラに輝いてるし、食事も豪華!バイキング形式かな?・・・何から食べようか迷うなぁ・・・!
私がキラキラ目を光らせていると、ヴォルフ様が私がいる事に気づき、こちらに歩いてきました。
「こんばんは、ルーシー。」
「こ、こんばんは、ヴォルフ様」
「・・・緊張してるの?」
「は、はい、初めての社交界でち・・・すから」
久しぶりに噛んだよ(泣)
「クスッ、まあ誰でも、最初は緊張するものだからね。・・・じゃあ最初は、僕と踊って頂けますか?」
「は、はひっ!」
ヴォルフ様本当に八歳ですか!?凄く冷静だよ!?やっぱり、何回か社交界に来てるからかな・・・?
そうこう考えているうちに、音楽が流れ始めた。
ダンスをギクシャクと踊ると、ヴォルフ様が小声で話しかけてきました。
「ルーシー、初めてなのにダンス上手いですね」
「あ、ありがとう御座います、でも、沢山練習したんですけれど、まだ相手の足を踏むことが多くて・・・」
「僕なんて、最初の社交界の時、相手の足を十回位踏んだ事があるから大丈夫ですよ」
「私は、最高で二十回ですよ!」
「ぶっ・・・!僕達、似たもの同士ですね」
ヴォルフ様がそう言うと、私達は顔を見合わせて小さい声で笑いました。
その後、ヴォルフ様がほんのり頬を赤くしていたのは、気のせいだろうか?
ふふぁ~~!
ダンス終わった~!良かった、ダンスの時、足を踏まなくて済んで・・・
私、本番の時、駄目になるタイプだからなぁ・・・
ダンスはやっぱり苦手だから、今度は端っこの方で、食事食べて大人しくしてよう。
私はバイキングの方へ向かった。
スッ・・・
!?
今、横切ったのは・・・
黒い蝶?
珍しいな、全部黒い色の蝶なんて・・・追いかけてみよう!
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あれ、ここどこだろ?社交界が開かれている屋敷のお庭かな?
スッ・・・
「あ!まって・・・!」
黒い蝶が、月明かりに照らされ、キラキラと輝いている金髪の美少年の手に止まった。
「・・・君、この蝶が見えるの?」
少年は月を背に不適な笑みを浮かべた。
誤字、脱字等ありましたら、教えてください!(^-^*)




