ランベル視点(過去) 前編
私の名前はランベル
元ルーシー・リアフィリアです。
ランベルと言う名前は、今のルーシーに付けて貰いました。
今は魔獣となって、ルーシーの護衛をしています・・・
・・・さて、少し私の事を紹介を致しました。
ではこれから、
今までの状況をお話致します。
この話は、私がルーシーだった頃のお話で御座います。
「このドレスはや!こっちのドレスがいい!アン、着るの、手伝って」
「はい、お嬢様」
私はお母様、お父様に激がつくほど甘やかされ、我が儘な子でした。
今日は王子様・・・私の婚約者が来る日です。
私は真っ赤なドレスを選びました。
「凄くお似合いです。お嬢様。」
「ふふ、ありがとう」
コンコン
「ルーちゃん?入って良いかしら?」
「はい、どうぞ」
ガチャ
「お父様、お母様、とても素敵です!」
「ふふ、ありがとう。ルーちゃんも素敵よ?」
「ありがとうございます」
「では、王様と第二王子様がいらっしゃったから、早速行こうか。」
「はい」
私は、第二王子の婚約者になったことを心の中で喜んでいました。
もし妻になったら何を買おう?
もうそんな事を思っているのか!と、内心昔の私に突っ込みたくなりますが・・・
そして、いよいよ対面したとき・・・
「初めまして、ヴォルフ・アドラスと言います。」
ドキン・・・
あれ?
なにこれ、心が痛い・・・
あの気さくな笑顔に私のハートは射抜かれ・・・コホン、率直に言うと一目惚れでした。
私は初めて、『恋』を抱いたのです
この方の婚約者は私よ!
そう思い、ヴォルフ様に近づく令嬢達にやきもちをやいていじめて・・・
気がつけば、私は悪令嬢の立場にいました。
そして、ついにある日・・・
「ルーシー嬢、婚約を破棄してくれないか。」
「なっ、何でですの!?」
「近頃、君が令嬢達を虐めているという噂が広まっていてね・・・調べたところ、証拠もあったし、残念ながら・・・
それに、私には好きな人が出来たんだ」
「・・・え?ごめんなさい、最後の方が聞こえませんでしたわ」
空耳であってほしい・・・そう思ったが、それは簡単に破られた。
「私には好きな人が出来たんだ。ほら、でておいで」
ヴォルフ様の後ろから、可愛らしい女の人が出て来た。
「っ、なんですの、その方は」
信じられなかった。信じたくもなかった。
怖かったのかもしれない。
「あああああああっ!!!」
気がつけば、私は護衛用のナイフをとって、あの女に襲いかかっていた。
しかしそれを、ヴォルフ様にはじかれて、
私はキッとヴォルフ様を睨んだ。
・・・恐ろしかった
彼の冷たい目が、私に向けられていることが。
ただ、あなたを愛していただけなのに・・・
私は涙をポロポロ流した。
その時、私は目が覚めた。
私がしてしまった重大なことに・・
どこから歯車が狂ってしまったのだろうか。
小さい私が、我が儘だったから?
だから令嬢達を虐めてしまったのだろうか。
ーーだからヴォルフ様に嫌われたのだろうかーー
私は、兵たちに腕を掴まれ、城の出口のドアへと向かった。
後ろを振り返ると、二人が私を見ている。
「・・・・どうかお幸せに・・・」
謝罪も込めてそう言い、私はまた歩み出した。
「・・・ここは・・」
目を開けると、そこには天井が映っている。
体を起こしてみると、そこは、見慣れたベッドの上だった。
「私の部屋・・・どうして」
私はお城に居たはずじゃ・・・
気のせいか、いつもより部屋が広く見えた。
「とにかく、降りましょう」
そう思い私は足を床へと伸ばす
・・・届かない
「え?なぜ・・・」
よく見ると、手も、足も体全体が小さくなっているではないか。
「!まさか・・。」
私は急いでベッドを降り、鏡の所へ向かった。
「やっぱり・・・!」
鏡には、4歳位の私が映っていた。
「こんなことって、ありえるの?」
もしかしたら神様が、私のさっきの重大な罪を償わせるため、時間を戻したのかもしれない・・・
「だったら、頑張らないと・・」
そう思い、私は決心をした。
後編に続きます!(´・ω・`)




