二人きりで
「・・・」
「・・・」
じーーーーーっ
うん、第二王子様ってやっぱり近くで見てもイケメンだね。
乙女ゲームの攻略者?だからかな?
でも何で婚約者がルーシーなんだろう?
他にも婚約者候補が沢山いたはずなのに・・・?
まあ、そこはゲーム設定なのかもね~
理由分かんないけど・・・
「・・・あの、僕の顔に何か・・・?」
「い、いえ!何も!」
まさか、王子様に見とれてました~!なんて、言えるはずがない!
「やっぱり、僕が怖い・・・ですか?」
「え?」
王子は真剣な眼差しで見てくる。
私はその王子の熱意?に負けて正直に話すことにしました。
「いいえ!怖いだなんて・・・私はただ、第二王子様が素敵だなと思い、見とれていたのです。」
「・・・え?すて、き?」
「はい」
「め、目の色とか、怖くはないんですか?」
目の色?
「いえ・・・凄く綺麗な色だな、と思うだけで・・・」
「綺麗・・・」
ん?・・・また王子の肩が震え始めてきてる!
わ、私何か変な事言ったっけ!?
「ふ、ふふふ」
「だ、第二王子様?」
「あははははははっ!」
ありゃ?てっきり怒ってるのかと思ったのに・・・?
「ふっ、ふ、す、すみません、つい。こんなに自分の事を誉められたのが、お父様とお母様以外で、初めてだったもので・・・」
「え?そうなのですか?」
「ええ、あ、そうだ。良かったら僕のこと、名前で、ヴォルフと呼んでくれませんか?」
「え?・・・良いのですか!?では、失礼承知のうえで・・・」
「ブハッ!」
失礼なことは分かってるけど、第二王子様って呼びづらかったから・・・!
そして王子はまた笑ってらっしゃる・・・涙まで出てきてますよ?
「くっ、じゃあ僕もる、ルーシーと呼んでも構いませんか?」
「!ええ、勿論!」
「ふっ、では、これから宜しくお願いします。ルーシー」
「こちらこそ、ヴォルフ様」
「呼び捨てでも良いのに・・・」
「良いんですか?」
「ブッ、あはははははは!やっぱり面白い!」
こうして、ヴォルフ様(流石に様をつけないとランベルに怒られるので)との対面が終わりまして、最後までヴォルフ様は笑っていました。
・・・何でだろ?
次はランベル視点となりますσ(^_^;




