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アサシンズ ロア  作者: ぽんこっつ
帝国編
42/52

閑話 一人のMPK《ひとでなし》VS138万匹のヒトデ

読者様からリクエスト頂いた、ヒトデ討伐に赴いたある方のお話です

他にも気になっているキャラとかあれば言って下さい

 「これでっ!4,998ヒトデよっ!」


私は、砂浜を走り、のんびり砂浜を動いていたヒトデに短剣を突きさす


「あと、1,375,002ヒトデねっ!ちょろいわ!ちょろいわ………」


砂浜の砂を蹴飛ばし叫ぶ


「ちょろかないわあああ!あのくそ【シャドウ】めえええ!!」


叫んだ後に、ため息をついて、近場にあった岩に腰を下ろす

【シャドウ】転職試験で、私に出された課題

討伐クエスト【ヒトデ 138万匹】


私は、この馬鹿げた討伐をこなしている

くそ【シャドウ】や王子様【エレル】に、逃げたとか思われるのが

ぜっっっったいに嫌だからだ


「絶対クリアしてやるからな…」


呟いて岩から立ち上がる

ヒトデはこの海岸に10匹しかおらず、しかも倒したら次に現れるまで

数分かかる、


「もうそろそろ1匹目が湧く頃ね」


そして海岸を走りまわって、ヒトデを探す

固定の場所に現れず、海岸線のどこかに現れるため、

探しに行かないといけない


この海岸は、街からすぐで色々な人達が通る場所だ


「何やってんのあれ?」「ヒトデおいかけてんじゃね?」

「なんで?」「さあ?あんな必死だと近づきたくないよね…」


そんな言葉が今日も聞こえる…

この討伐を始めてから、もう飽きるほどこの遠くで交わされる会話を聞いた


「くっそ…おまえらみてろよ!【シャドウ】になったら目一杯転がしてやるからな…おっ! ヒトデ発見!! 」

1

ヒトデを突き差し次のヒトデを探しに駆け抜ける

次のヒトデを波打ち際に見つけ、倒した時に

盛大なファンファーレと、ヒトデが見た事もない物を落とした


「なんだ! 何が起きた?! 」


【おめでとうございます!あなたはヒトデ討伐5,000匹という偉業を  】

【達成されました!その功績を称え、ここに二つ名の称号を与えます 】


称号 【ヒトデキラー】 獲得


「いらんわ!!! こんなもん !」


いらつきながら、付いた称号を変えようとするが

【ヒトデキラー】から変えられない


「はぁ?! なんで変えられないのよ!」


称号の説明文を読み返してみる

【なお、この称号はヒトデが生息するmapでは強制表示されます】

【特典としてヒトデから得られる経験値が2倍になります!  】


「いらんわっ!アホかっ!経験値が1から2になるだけじゃねえか!

それなのに、この称号見られた時の恥は2倍以上じゃねえか!」


私の苛立ちは最高潮に達しつつあった

落ち着かせるために、ヒトデが落とした今まで見た事が無い物を拾う

キラキラ青い色に光る宝石のようにみえた


カーシングアイテム


【ヒトデの涙】


理不尽に狩られるヒトデ達が流した恨みの涙

呪いのアイテム、このアイテムを拾ってしまったあなたは

以後必ず、ヒトデから攻撃を受けた場合、最低1ダメージは受けます

廃棄不可、倉庫移動不可


「おもっきり呪われたじゃねえかっ!!!」


そういって、青い石を砂浜に叩きつけようとするが、

手から離れると、またアイテムボックスに移動してきた


「くっそ!ロクな事がおきねえええ!! 覚えてろ!くそ【シャドウ】」


叫びながらも、次の出現時間になったので海岸を走りまわる


「くそ…出現時間が体感でわかるなんて…馴れって恐ろしい…」


夕暮れ時の海岸を今日も駆けまわって行った



そんなある日、何時もの様に海岸に行くと

見慣れたはずの海岸では無かった、装備から見て中堅レベル以上の

プレイヤーが10人程集まってヒトデを狩っていたのだ

私は、なぜ彼らが此処に居るかわからず声を掛ける


「ちょっと!あんたら何してんだい!」


十人程の中から、弓を手にしたレンジャーらしい男が笑いながら応える


「いやあ噂に高い【めるど】さんが必死にヒトデ狩りしてるって聞いて

何か激レアでも隠してるんじゃないかとね…」


笑う男は、そう言ってる間にも、矢を放ちヒトデを葬る

ああ…私のヒトデが…


「そういうこった!俺達も参戦さしてもらうぜ!」


皮鎧をきて短剣を持った男が勢いよく叫ぶ


「ん?なんだその称号?ヒトデキラー??!!! 」


ちっ!嫌なとこに気が付くなお前!

そんな細かいとこに気が付くなよ…


「ヒトデキラー!!かっけー!ヒトデキラーめるど!!」

「いやあさすがっすわ!めるどさん、ヒトデキラー、ぷぷっ」

「いやーほしいなーその二つ名ー」(棒読み)

「堂々とその称号で歩くのが凄いすわー!ぷぷっ」


口々に笑う

うっせー!外したくても外せねえんだよ!ちくしょー!!


「てめえら覚えてろよ!後で痛い目みるぜ!」


苛立ちが最高潮に達した私は、声に怒りを込めて睨む


「いやん!怖い!ヒトデキラーにキルされちゃう!」


皮鎧の一言で、どっと笑いが起きる


「てめえら…いい度胸じゃねえか…」


「おっと!いいのかい!狩るヒトデがなくなっちゃうぜ!」


くっ…確かにこいつらの挑発で無駄に時間を喰うより

ヒトデを狩りたいのも事実…

こいつらは、私が【シャドウ】になったらきっちり借りは返してやる…

倍以上でな…


「おまえら!後で覚えてろ!ぜっったい後悔さしてやる!」


叫んで私は駆けだす、ヒトデを求めて


「おいおい、めるどの奴、挑発にも乗らず、マジでヒトデ狩りいっちまったぜ…これは本当に激レアなんじゃね?」


「そうだな!気合いはいってきた!」

「っやるぜえええ!!」


違う!おまえら勘違いしている!

私の行動は、どうやら裏目に出過ぎたようだ…


くっそ!これも全部あのくそ【シャドウ】とくそ王子【エレル】のせいだ!


「覚えてろよ!くそ【シャドウ】!!!ぜっっってえ負けねえ!!」


そうして私は今日もヒトデを狩る

私は、ヒトデが恐れる【ヒトデキラー】なのだから…


目の前にいたヒトデを、矢で狩られて

ちょっぴり涙が浮かんだりしてない!ぜっっったいにしてない!


「くそおおおお!なんでこうなったあああああああ!!」


晴れ渡る海岸線に私の叫びが響き渡った


その日の、めるどさんのヒトデ狩りは58匹で、半泣きでログアウトしたそうです…

ヒトデの数を間違えてしまっていましたorz

確認してかいたつもりでしたが、申し訳ありませんでした


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