帝国首都入り&あの人達との再会
読んで頂いてありがとうございます、まだまだ稚拙な文ですがよろしくお願いします。
【ゲラストリア帝国首都】【ディラルストリア】
城壁は4m程だが、分厚さが今まで見てきた物の数倍はあった、城門一つでも存在感と威圧感が今までと別格だった、レンタル馬車が城門に差しかかると
「ようこそ!ディラストリアへ、夜は第二城門以降のへの出入りはできませんが、この第一門周辺は冒険者用に24時間開放されています 」
衛兵さんが説明してくれる、冒険者ギルドとお勧めの宿屋も聞いておく
「あっ…【うーちゃん】【まーちゃん】が… 」
役目を果たしたレンタル馬車は、ゆっくり衛兵さん達の詰所の方にむかっていく、ここからまた貸し出され旅にでていくそうだ、そうして城門をくぐると、石畳の大通りの左右に多くのプレイヤーがいて、
「南森募集!現在騎士系2魔1回復系歓迎!」「北草原募 誰でも可@4」「西の洞窟D募!魔系2募集!」「新規と移行の情報交換ちゅう~誰でも」
「スキル合成情報交換募集中!」「拙者達はーー」「暇つぶし募ーー」
などなど活気に溢れていた
「すごい熱気ですね、宿を決めた後でも情報収集にきたいですね」
王子様は、情報を集めるのがうまいからね
「それよりっ!まずご飯とお城よっ!お城っ!ここからじゃ、夜なのと第二城門が邪魔でよくみえないわっ!ジャマねっ!」
「ふむ!宿を決めておく事には賛成である!」
うなずくガーネットさん、衛兵さんに教えて貰った宿屋はこのまま大通りを抜けて、中央広場の裏手側だったはず、そこに向けて歩こうとした時、ふと声を掛けられた
「そのお姿…その名前!殿!殿ではござらぬか!」
はい?…誰の事でしょうか…
また別の声が掛けられる
「まちがいない!その凛々しい黒のコスチューム!殿でござる!」
「お探しもうしたぞ!殿!」
「あ~あれが殿ッすか?かっこいいすねでござる」
声を掛けて来たのは、漆黒の衣装に身を包み白い仮面を付けた四人組だった
「すいません、どなたでしょうか?」
思わず聞き返す
「拙者達でござる!共に【深淵の大魔導】に挑んだ三人でござるよ!」
「あっ俺新規組で最近はいったっす、でござる?でしたっけ?」
あー…移行組できてたんだ、最後の人は新しい人みたいだけど
「アシッド殿を探してはや幾歳…やっと出会えたでござるな!」
三人で抱き合い喜んでいる…一人は「よかったすねー」と声を掛けている
なんか…嫌な予感しかしない…
「あっ!よく間違われるんですが、僕ア【ツ】ッドていうアサシンなんで、人違いっすよー、いやーよく間違われるんですよねー…」
トボケテ逃げる事にした…
「なんと!【アツッド】殿と申しましたか!それは拙者達の勘違いでござった、カタジケナイ… 」
三人が頭を下げてくる
「いやいや気にしないでください!ではこれで…」
手を振り、その場から笑顔で去ろうとする、離脱成功か…
そこで急に最後の新規アサシン君が
「いや、でもキャラ名は、アシッドであってるっすよ?表示出てるっすけど、俺の目がおかしいんすかね?でござる 」
その発言に固まる三人+俺、三人組から小声が聞こえる
(せっかくのノリツッコミの場面をこやつめ…)
(典型的なボケをつぶしおって…ぐぬぬ…)
(奴は我らが四天王の中では…)
いつのまに四天王とかできてるんだ…
そもそも何の四天王かもわからん…
固まってしまった空気を動かして一人がいった
「そうでござる!もし出会えた時にと拙者達、殿にプレゼントをご用意してござった!殿専用アイテムでござる!」
そういって一人が懐から何かを差し出した
そこには、白い仮面があった……
いらねえ…
「殿!殿ならきっと似合うでござる!殿のため拙者らみなでクエストしたでござるよ!さあ!殿!」
仮面の奥から、凄い期待を込めた瞳で三人が見つめてくる…
やめて…期待しないで…
そして俺の手には、白い仮面が握らされた、少し見てみるが他の四人との違いがどうもわからない…
「殿専用の証は、裏にあるでござるよ!」
裏?裏に何があるんだろう…裏返してみてみる
【 殿 専用でござるよ! 】と赤字で書いてあった
俺は思わず、仮面を投げ捨ててしまった…
「もうっ!変人!早くいくわよっ!私はご飯もお城もはやくみたいのっ!」
みどりさんに続いてガーネットさんも頷く
「ああ、ごめんすぐ行くよ、そういう訳でごめんね、また」
四人組に向けて別れの挨拶をする、
あれ…三人が寄り添って何かを小声で話しあっていた
(あの口調…態度…あれぞ我らが探し求めていた…)
(しかし、プリさんでないぞ…)
(あれほどの逸材はなかなか…)
何を話してるんだ…三人共…
もう一人のアサシンさんは
「先輩まだっすか?俺そろそろバイトっす」
もう拙者でもござるでもなくなってるし…
しかも先輩後輩の身内ですか…
先輩なにやってるんですか…
三人組は急に、みどりさんの前に片膝をつき、頭を垂れた
「「「 姫っ!拙者達は姫のために誠心誠意尽くす所存でござる! 」」」
「いらないわよっ!めんどくさいっ!さっさといくわよっ変人!」
一刀両断さすがです…みどりさん
そうして紹介された宿屋に向かった、
大広場を抜けた裏手の路地にある【黄金の草原亭】4階建の豪華な宿屋で入口の前には重厚な扉があった、宿屋というより高級ホテルみたい…
「うぬ!高級そうであるな!」
「そうねっ!その分料理が美味しければ問題ないわっ!」
「いい雰囲気の宿屋ですね、さすがは首都のお勧め宿屋ですね」
ガーネットさんは頷いているが、宿屋の雰囲気に気押されてるのか頷きはいつもよりスローだった、
「とりあえず入って、部屋があるか聞いてみないとね」
そう言って恐る恐る扉をあける
「いらっしゃいませ、【黄金の草原亭】にようこそ!」
出迎えてくれたのは、小柄なメイドさんだった、うん似合ってて可愛い
「こ…ここにしましょうっ!!」
珍しく一番に主張したのはガーネットさんだった
まだ空いてるかも値段も聞いてないのに…
いつもと違う様子に首を傾げてると
「だってメイドさんですよ!鈴をならしたら来てくれるんですよ!お嬢様どうかなされましたか?って、憧れませんか?」
まあ、1回はあってみたいかな…
「はい!私達はお客様のお役に立てるよう、頑張らさせて頂きますよ、お嬢様 」
メイドさんが微笑みかけてくれる
「絶対ここにしましょう!ここで決めましょう!」
ガーネットさんが珍しく興奮してる…
反対する理由もないしいいんだけど…どうしてそこまで盛り上がるのかな
「黒子ちゃん!どうしたのっ!そんなにメイドさんにこだわって?」
みどりさんの疑問ももっともだ
「私、関東なんですけど、秋葉とかまではかなり遠くって…一度見て体験してみたかったんです…メイドさん…」
ガーネットさんが俯きながら、小声でいった
「いいですよ、ガーネットさんが気に行ったのならここにしましょう、雰囲気も私は好きですよ、このお店 」
王子様が優しい目でガーネットさんに同意する
「うむ!長旅の疲れを癒すには最適である!」
【伽藍】さんもフォローを入れてくれている
「私はご飯が美味しければそれでいいわよっ!お城も近いしねっ!」
みどりさんはブレないな…
「俺も異議はないよ!いいお店だと思うしね」
なんだかんだいっても、このメンバーで多分最年少と思われるガーネットさんは、みんな妹みたいな感じで可愛いらしい、小動物ぽい所もね…
「ありがとうございます、ではフロントで受け付けをお願いします」
宿屋の料金は、前に泊った街の宿屋の三倍程で少し驚いた
あとで聞いたが、首都の中でも高級店の一つで、なかなかの人気らしかった
今度から、街でお勧めを聞く時はちゃんと予算をいってから聞こう…
明日は仕事が終わるのが遅いので、書けないかもしれません…