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傍観の人形使いと攻略対象の彼ら  作者: 朝霧波斗夜
第1章 物語の始まり
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1-(1) 入学式

 今日は入学式です。

 私は、足の事も考慮して魔法特待生として入学。魔法特待生とは、やんごとなき事情で毎日登校できない人の為にあるもので、週に1回、人によっては月2回ほどしか来ない人もいる。もちろん、学校に来なくても授業についてゆける人しか特待生にはなれない。おかげで入試は超難関。大和兄に勉強を教えてもらっといてよかったよ。


 そんなことを思いながら、私は現在校門の前。パンフレットを弄びながら大和兄待ちです。今の私は車椅子に乗っている。いつも使っているロフストランドクラッチという杖を使うのはやめておいた。人ごみだと転びそう。


「瑠那」


 ボーっとしてるうちにお迎えが来たようだ。横に大和兄が立っていた。

 では、まず朝の挨拶。


 「おはよう、大和兄」


 「おはよう、瑠那。待たせちゃったかな」


 少し申し訳なさそうに言う大和兄に首を横に振っておく。

 大和兄は生徒会会計をやっていて時間がないようなので、さっそく入学式会場である第1体育館に連れて行ってもらった。

 大和兄に車椅子を押されて校門を入ると、まず見えるのが高等部第4体育館。その奥に大きな校舎。さらに、奥に向かって運動場、第3体育館と第2運動場、第2・1体育館と高等部付属教会やら数々の建物。こうやって言うと分かりにくいが、簡単に言うと校舎を中央に各施設が散らばっている。第4体育館と校舎の間がとてつもなく長いのだ。

 どこのレジャー施設だと言うような充実ぶりである。


 校舎を通り過ぎて第1体育館に行くまでの道のりが長い長い。「早めにおいで」という大和兄の言葉に従ったけど、まさかここまで長いとは。

 門から歩くこと約15分。やっと着きました第1体育館。

 扉に張り出された名簿でクラスの確認。私はSクラスだ。まぁ、特待生は大体Sクラスだけれども。

 邪魔にならないようクラス席の1番後ろに車椅子を止めてもらい大和兄とは、ここでしばしの別れ。


 「じゃぁ、入学式が終わったら迎えにいくから連絡して」


 「うん。ありがとう」


 手をパタパタ振って大和兄と別れると、入学式の始まりを待った。



 あー終わった終わった。やっと終わった入学式。

 理事長先生の話が長いわけじゃないんです。大きな学校だから高い地位の人が多くて、みんなから話を聞くととてつもない長さになりましたよ。理事の人の挨拶で、途中に休憩が入るのはこの学校だけだと思う。

 おかげで9時に始まったはずの入学式が午後1時に終わった。

 初日から何という苦痛。


 帰りは、生徒会の仕事を終わらせた大和兄と外食の後に帰宅。久しぶりの外出に疲れて撃沈。

 お世話係の夢路(ゆめじ)さんに世話を焼かれました。

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