お父さんと一緒にお勉強。
「え、卒業してますよ?」
「は?」
大学だって出ています。
と、胸を張るユーキ。鼻息一つ、鼻高々。
見た目が子供なのでイラつく前に母性愛的なものを感じるなぁ、とかアタシは思った。
椅子に座ったアタシよりちょっと低いのだ、このオトーサマ。
っていうか、おいまて。ちょっとまって、ナニソレ、飛び級とか?
「いえ、これでも2○歳ですよ」
思わずピー音で消してしまった。そして何故か鼻血でた。
い、いや、確かに私らの年で結婚できないけどだからってありえなくね!?とか考えてたら頭がくらくらしてきたんだけど。
「っていうか、なんで高校にいこうとおもったの?」
「えっと、大学を出たときに、自分の勉強不足を痛感しまして」
で、また高校から?
うへー、と思わず仰け反った。あたしなんてその理論だと中学か最悪小学校からやりなおしだ。
小学校の社会科とかきちんと覚えてる自信ない。
「それから、あの…男友達があんまりできなくって。ドラマとかである男同士の友情とかやってみたいなって思いまして」
あー、と今度は納得する。
ユーキは女子に囲まれて遊ばれてるから、男子は近寄り辛そうだった。
ちょっと恥ずかしそうに言うユーキだけど、こっちの理由のほうがよっぽどそれっぽい。
けど、残念ながらテストはまってくれないのだ。
そういうわけで、ただ今ショタっこと勉強中。
勉強不足を痛感しましてとか言ってるくせに、ユーキは普通に頭イイ。
アタシはこう、まぁ、みなさんご想像のトーリ、みたいな…。
悔しかったので、保健体育の教科書とか取り出してみた。
笑えるくらい真っ赤になりながら、それでもがんばって教えてくれるユーキは、愛いヤツだ。