第二章第四話「予知夢」
守の話が終わり、その晩希が見た夢にて、
その夜、私はベッドに横たわりながら不思議な夢を見た。
謎の女性の声が響いてきた。「悟から能力を引き継ぎし人希よ、この腐敗した世界を救いなさい。そのためにはまず、お爺様の館へ向かうこと。きっとあなたを助ける出来事が待っています。そして、館へ向かう際には悟から贈られたブローチを忘れずに持って行きなさい。次のお告げで、また会いましょう。」
その声はとても鮮明で、私は一瞬その場に留まった。しかし、父の言葉を思い出し、これが父が言っていた予知夢だと気づいた。
私は夢の内容を忘れないよう、急いでメモを取り、再び眠りについた。
翌朝、私は守にその夢のことを話し、ブローチがどこにあるかを尋ねた。
守は少し考えた後、奥の部屋へと向かい、すぐにブローチを持ってきてくれた。
「それで、希様、お爺様の館に向かうおつもりですか?」
「もちろん。」
「では、私もお供いたします。希様をお守りするのが私の役目ですから。」
「ありがとう、守。」
私は軽く微笑んだ。
「では、朝食をとった後、館へ向けて出発の準備をしましょう。」
「ええ、ぜひ。」
第二章はここまでは、次からは三章になります。




