わたしはバイオリンガール! 草稿
わたしはバイオリンガール! 草稿
「ふふふふふ……天より授けられし天賦の才! 天啓の雷槌の如く迸る旋律! 私は自称、ストラディバリウスを操りし者! バイオリンガール! 色々と面倒臭い所はすっ飛ばして! 世界を股に掛ける……えっと……何カ国だっけ……細かいとこは取り敢えず置いといて……数十……いや……数カ国語を操りし、バイリンガルバイオリンガール! さあ! お集まりの皆さん! 何なりと申して見よ! この自称のストラディで、お見事奏でて参りましょぞ!」
「駄目よ! 目を合わしちゃ!」
「どうして……ママ……?」
「いちゃもん付けられるわよ!」
「聴きたいよ〜っ!」
「お馬鹿が伝染ってもいいの……?」
「お馬鹿は嫌だよ〜っ! え〜ん……」
「分かったら、早足で通り過ぎるわよ!」
「うん……」
「やあやあやあ……私はバイオリンガール!」
「あっ! また痛い娘が来てるわ!」
「目を見ちゃ駄目よ! 石に成るって噂よ!」
「見事奏でられましたならば……こちらの…かの名器! 本物のス〜トラディ! バリウスが収められし……しておりましましたりました〜っ! コチラへと御浄財をお示し下さいませ!」
ペコリ!
「あっ! ママ〜! 可哀想な娘がいるよ?」
「駄目よ! お馬鹿が伝染りますよ!」
「はい! お母様! でも、あの尖鍔広帽可愛いいわ!」
「シャッポウよ! オートクチュールで貴方好みを仕立てましょうね!」
「は〜い! お母様! あっかんべ〜っ!」
「それでは壱曲、奏でて参りましょう!」




