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空洞人間 草稿
空洞人間 草稿
秋のカラカラ 隙間風
ピュ〜っと吹いて 抜けてゆく
嬉し恥ずかし
(わたしに)当る事無く 抜けてゆく
右から左へ 上から下へ
あらゆるとこから 抜出でて
いったい わたしは何だろう
いったい何の存在が
わたしにこれを齎した
持ちにいでたる ものものは
う(む)ぬら皆に 在りそむる
あって聞きかす
老い果て サラバ ひかしき
空洞 その穴から
ポトリ ポトリと(あ)落ちまする
(あま)落ちて塵と(ま)消えましょう
考え知らず
右(風を)と言わらば 右を向く
左と言わらば 左向く
いったいわたしは何だろう
床に積りつ 塵埃
拾い(て)集めて(考えて)
はめてゆく 枠の無いパズル(の の)と壱緒
ここかな ここかな
試行錯誤でくっつけて
あい(あう)にあわずに (日が)暮れてゆく
貼って(嵌って) 壱つ思い出す
何か壱つ忘れる時は
あなた(の)中から 抜け落ちて
空洞人間に成りかけてる
前兆ですよ
そんな時は立ち止まり
床を見詰めて 拾いなさい
何があるか(は) 無いかは
貴方の努力と(の)知恵のぶつかりあい
(大事な)何かを落とさぬように
しっかり自分を守りなさいよ
哀しき空洞人間に 成らぬように




