プロローグ
夏の蒸し暑さがそろそろ限界に近い。
こうも暑いものだと何もやる気がなくなるものだ。
まあ個人差はあるとは思うが…
さて、諸君らは『すまーとふぉん』なるものを持っているだろうか。
私はつい最近知ったのだが、私は機械には疎いものでね。
その機械で出来ることはどのぐらいあるのだろうか。まあ一言で分かるほど私も賢くないのでね。
この物語はその機械に対しての話ではないのだが、まあ少しだけでも話を聞いてほしい。
この世界を訪れた一人の小生意気な男の話だ。…よし、今回はマシじゃな。
「だーっつ、たく、ちょっと待てよ。創造神さんよォ」
「なんじゃ…アレンか。何の用じゃ」
「せっかく人が知的に話しておったのに」
長い白髭を伸ばした老人は嘆いた。しかし、間髪入れずに青年が口をはさむ、
「だからよォ、そんな話ししている暇があるならさっさと作業を手伝ってくれよ。あいつが残した設計図、やっと理解できたんだからなァ」
「はぁ、ワシ、年とっても創造神じゃぞ、そ・う・ぞ・う・し・ん。もっとマシな言葉遣いとかあるじゃろ」
ため息交じりに老人は呟いた。
「へいへい、創造神のじじー様。仕事のお時間ですよ~」
青年はそう言うと、老人の襟元をつかんで引っ張っていく
「ちょっ、もっと優しくせんか!もう少し年寄りをいたわれ」
そして、老人は行ってしまった。