第19話
ベビーシッターと言うのは、どうやら異能ではなく一種の称号らしい。
称号と言うのは、それを得ることでスキル、魔法、異能ほどではないにせよ特殊な効果を与えるものらしい。
俺と会話が出来るのもここおかげだ。
そして、何故そんなことがわかるのかと言うと、それは、寧々の異能で有る超理解によるものだ。
この異能は知りたいものの情報をについて知るというスキルだ。
そして、読心も出来るという超優れた異能だ。
ただ、俺やクラスメイトなど特異な存在には効かないらしい。
俺の場合はわかりやすいからスキルはいらないと言われたのは、釈然としないが。
「で、ユーマ君の異能はなんだったの?」
そういえば俺の異能は見ていなかった。
「だ? あうあぶ………」(訳 ん? 俺の異能は………)
ばんッ!!
ちょうど確認しようとしたタイミングで、扉が開く音がした。
エストリカが帰ってきたらしい。
「済まない、手続きに手間取っていた。早速で悪いが魔王様と会ってくれ」
「はーい。で、そこまではどれくらいかかるの?」
「1秒」
床に魔法陣が現れた。
そして、そこから発した光が、俺と寧々に覆いかぶさった。
「ダ?」(訳 は?)
「え?」
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「!?!?」
「悪いな、早く会いたいと仰っているらしいのでな」
景色が変わった。
さっきまでの家ではない。
もっと豪華な場所に来ていた。
ここは、城だ。
「さぁようこそ、魔王城へ」
俺たちは、心の準備も出来ないまま魔王と対面する事になった。
「………………みゅ」(訳………来たか)




