第1話
「拙者は流浪人。また流れるでござるよ」
「あははははははは!!! 似てる!!」
教室は今日も賑やかだった。
慎之介のやつ、また変な遊びしてるな、と俺はいつも通りそう思った。
「どうしたの、ユーマ君」
「ん? いや、あいつまた変な遊びしてるなって思ってな」
「この前実写あったからね。で、魔法陣これで完成?」
「うんや、もう一個パーツがあるんだ。これだッッ!!」
俺は六芒星のペンダントを取り出した。
いつもつけている紐を引きちぎる。
「これはを中心に置く事により、我々は異世界へと旅立てるのだッッ!!」
「おーすごい」
何だそのから返事は。
こっちみろ。
お前も同じ部(同好会)だろうが。
おい、同好会ってのはきにするなよ。
「まぁいい。それではこの六芒星を」
「飛天◯剣流!! 九頭◯閃ンンン!!!!」
「痛ッッ!!」
慎之介が吹き飛んでくる。
そして、俺にぶつかった。
「うぉ!?」
思わずペンダントを放してしまった。
俺はペンダントを取ろうとくるっと体の向きを変える。
そう、それがいけなかった。
ゴリッッ!!!
「………え?」
次の瞬間、俺は意識を失った。
ペンダントが偶然机に乗って、偶然それが本物で、異世界転移してしまうことに気づかないで、俺は、
死んだ