プロローグ
楽しんで行ってください。
「おあっ!! うぅ!!」 (訳 どうしてこうなった)
とある女子生徒に抱えられている赤子。
これ、俺な。
辺尾 悠馬
「仕方ないよユーマくん。だって、転移の時に転んで教卓の角に頭ぶつけたでしょ?」
彼女の名前は知田 寧々。
おっとりした性格の俺の幼馴染である。
ロングヘアが俺の視界を塞いでいる事は気づいてないらしい。
「あぶっ、ぶぶば! おあ!!」(訳 いやいや、それ俺じゃなくて沢渡が悪いんだけど。何だよる◯剣ごっこて。せめてジョ◯ョごっこだろ)
「だって、沢渡くん」
「え? 何でさも訳せるのが当然みたいな反応なの、知田さん。というかユーマに関してはマジですまん。本当に悪いと思ってる。ところで何のこだわりだ?」
「ぼう、ぶー」(訳 チッ、仕方ねー。親友のよしみだ。許してやるよ)
「だって」
「いやだから何で訳せてんの!?」
今日も突っ込み係のこいつは、沢渡 慎之介。
俺の親友にして、我が異世界研究部(同好会)の部長である。
「え? 辺尾くん、その赤ちゃん?」
「そうなんだよ委員長………」
「かわいい」
「誰かッッ!! まともな人を!! まともな人を呼んでください!!」
今日も、慎之介の悲鳴が上がっていた。
1話は短いですが、興味があれば続きも読んでみてください!