倒してイイノ?15話 後悔
後悔
「そんな事があったんんだ……、でも六角がそんなことするなんて信じられらいよ」
確かに皐文ちゃんの言う通りだ。けど、
「けど、ヒック、本当に、顔を見たら、小麦、ちゃんだった、んだよ」
私は泣きながら答える。あの光景が頭から離れないのだ、あの感覚も、あの気持ちも……。
「けどね~皐文ちゃん、確かにこの海域にはね~。クラスの誰かは居たんだよ~。いつも感じてる、あの神力を感じたんだ~」
少しの間、自分の泣いている声しか聞こえなくなり、その後、神奈ちゃんが、
「……しかし、その後、六角の姿はなかったのなら、幻かもしれないし、無事だったのかもしれない。帰ったらすぐ、六角の所在を確認だな」
そこで話は終わり、私は代美ちゃんに付き添われ、部屋に帰った。そして泣きつかれて寝ていると、夢を見た。
「ねえ、珠樹さん助けてあげましたのに、なぜ殺すのですか、教えてくださいな!」
と怒って、血まみれな小麦ちゃんが詰め寄ってくる夢。そこで目が覚めて、また泣いてしまった。するとそこに、神奈ちゃんと代美ちゃん、皐文ちゃんが入ってきて、
「今、映像を調べたら、珠樹の背中にいたって言う六角は逃げて行ったのが確認されたよ。珠樹、六角は生きてるよ! よかった」
私は驚いて、けど嬉しくてまた涙が出てきた。
「よかった、よかったよぉ」
私は抱き付いて喜び、みんなは私の様子に安堵したようだった。




