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魔法少女でイイノ?  作者: 月読雨月
三章 友達でイイノ!
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友達でイイノ!12話 今までの真実

今までの真実


その日の夜、私が座って、ぼけっと海を見ていると、

「隣いいですか?」

と詩織ちゃんが来た。

「うん、いいよ」

と返すと、彼女は隣に座り、

「すみません、私はあなたの友達、皐文さん、神奈さん、代美さんと戦友である事を隠してました」

「へ? そうだったんだ……」

「彼女たちに秘密にしておくように言われていたというのもあります」

「なんで?」

「あなたとも私とも戦いたくなかったのでしょう。最初、あなたが間違いに気づくように願っていたようです。諭そうとも思ったようですが、あなたが元気になって、頑張っているのに、それに水を差すのも精神的によくないと思い、隠していたそうです。結果このような形で戦うことになったのは彼女たちもつらいはずです」

「……」

「それに彼女たちは陰ながらあなたを助けていたのですよ」

「そうなの?」

「あなたが誘拐された時、周りにいた見張りであろう人々あれを倒したのは彼女らとあなたの姉二人です。その後、警察を呼んだのは彼女たちによるものだそうです」

「そうなんだ……」

「それに、私と館で戦った時も気絶したあなたを助けるために私と戦いました」

「ありがたいなぁ、でも、ずっと私をだましてたんだよ。やっぱり少し悲しいよ……」

「そうですか。でも彼女たちは彼女たちなりの考えがあったのですよ、最初のころはあなたと戦いたくないから隠していて、最近は隠してたわけではなく、彼女たちの戦いが激化していたようですが、それでも騙されていたと言うのですか?」

「一言、言ってくれればよかったのに」

「……」

詩織ちゃんが黙ってしまう。

「ねえ」

「なんですか?」

少し詩織ちゃんも寂しそうな声で返事が返ってきた。

「なんで私たちは戦わなくてはならないの? 話し合いで解決もできるんじゃないのかな」

「そうですね。ただ、島津さん給料や、彼女らが悪いことをしているかもしれない、そんな疑念もあります。又は正義と正義のぶつかり合いの可能性、私達が悪だという可能性もあります。だから戦う必要があるかもしれません」

「けど、戦いたくないな……」

「話し合いに持って行けるのは、あなただけです。何故なら和解したいと思っているのはあなたです。あなたの言葉しか本当の気持ちを乗せられないでしょう。そして、皐文さんを倒せるのもあなただけかもしれません。だから」

「うん! 決めた、私の気持ちを知ってもらって、ごめんね。って言ってもらうんだ!」

と言うと詩織ちゃんは一瞬ビックリした顔をしてその後、

「そうですね。頑張りましょう」

とほほ笑んでくれた。

「そう言えば詩織ちゃんの友達って……」

私は答えの解っている質問をした。

「そうですね、前から言っているあの町の友達とは、皐文達の事ですよ」

「あ、やっぱりそうなんだね」

 ああそうか、なんとなく分かった。彼女も悲しい気分なんだ。けど私を励ましてくれている、暗くなっている、私を気にかけてくれている。多分私に対してもこんなこと言う余裕もないのだろう。けど私のために……。

「ありがとうね、詩織ちゃん、だから頑張るね、頑張って三人にわかってもらおう、ね?」

「? まあ元気が出たならいいです。共に頑張りましょう」

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