表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女でイイノ?  作者: 月読雨月
二章 姉妹でイイノ?
29/207

姉妹でイイノ?9話 またもや登場占い師

またもや登場占い師


翌日、私は学校の帰りに、

「こっちに来て」

という声がどこからともなく聞こえ、あたりを見渡しても、人の姿はなかった。

「誰?」

と、私はつぶやく、しかし周りの人にはさっきの声は聞こえていなかったようで、ビックリした顔をされた。

魔喋術まちょうじゅつ、つまり魔法で語りかけています。あなたの右手にある、ビルの裏側に来てください」

「う、うん」

私は言われた通り裏路地に入り、そのビルの裏側に行くと、昨日の女性の幽霊がいた。

「こんちゃ、私はプリマ・ライル、あなたが昨日戦ったエスキ・ライルの姉だよ。よろー」

「よろしくです。私は飯野珠樹です。」

私は臨戦態勢をとりながら、お辞儀をした。

「ああ、構えないで、私には今、戦闘する気はないから」

「……わかったよ、って話しかけてきた時と口調が全然違うね……」

少し警戒を解き、手をウエストポーチから放す。

「ありがとー、で、私はあなたに話が有ってここに呼んだのよー、まあ、あのノリで話してもいいけど?」

「いいえ、今のままで続けて下さい」

「ありー、妹のことよ。あの子はあの人のせいで、暴走しているわ。だから、彼女を殺さないであげて、できれば助けてあげてほしいのよー」

「でも、あの人は悪魔を使って、人をさらってるよ。それをやめてもらわないといけないんだ。だから、戦わないといけないよ」

私は友達や親族がさらわれる、そんな怖いことを止めたい。そう思いながら彼女に答える。

「そうよねー、でも、あの子は間違った教育を施されて、今やっていることを私のためだと思っているのよー。だからあなたと解りあえるかなって思ったのよー」

「……」

この人、どのぐらい知っているんだろう? 確かに、私は間違っていた。でも、だから、そう言われてしまうと、

「……うん、いいよ、私でよければあの人の友達になるよ」

「ありがたいなー。あの子は優しい子なんだよー。私はあの人に捕まらなかったからいいんだけど、あの子は義母の元にいるから歪んでいく一方なんだー、だからあの子を、義母の元から遠ざけないといけないのよ」

「そうなんだ、じゃあ何とか交渉してみるよ」

そう言うと彼女は首を振り、

「一回叩きのめして、戦意を失わせてたほうが早いよ。だって絶対聞かないもの」

「う、うん。わかったよ」

私は話が終わったと感じて、来た道を戻ろうとする。するとプリマは、

「最後に二つ言わせて」

「へ? なに?」

「今後どんな運命でも自分や友達を恨まないようにねー。もう一つは妹に私は誰も恨んでないよって伝えて」

「? あ、ありがとう? わかったよ」

と私が頭から? マークを浮かべていると、

「ほら、行かないと! 新しい悪魔が攻めてきてるわよー」

と言い、

「あ、ホントだ!」

スマホを確認すると、確かにアプリが鳴っていた痕跡があった。

「じゃあね」

と私は今度こそ、背を向けて道を引き返した。しかし、上を飛んでいく影を見かけて、

「あれ? プリマさんの居た方じゃないのかな?」

来た道を引き返してみるとそこには、いつぞやの占い師、小部屋 焔がいた。

「あ、飯野先輩、おひさー。今回は違う用事でここに来たのですよぉ。だからあなたに合う用事ではなかったのですが、遭ってしまったものはしょうがないですねぇ。じゃあ、さらば」

 そう言うと彼女はビルの上にひとっ跳びで上がり、そのまま姿が見えなくなった。そしてプリマの姿もなくなっていた。

私は悪魔を退治に行こうとアプリを見たが、もう反応はなく、家に帰ろうと帰路についていたのだけど、そこに現れたのは、

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ