姉妹でイイノ?8話 敵の親玉?
敵の親玉?
そして次の日、学校に行っても皐文ちゃん、代美ちゃん、神奈ちゃん、六角さんが休みだった、私はつまらない学校を過ごして、家に帰り、夜ごはんを食べた後に、検索アプリを思い出し、探索アプリを起動させると、二体の悪魔っぽい者が上空を飛んでいることがわかった。私は悪魔を倒すために、アプリを起動させながら上空に向かい、そこには悪魔が一体いた。相手もこちらに気づいたようでこちらに向かってくる。
「お前か、先輩を倒したってやつは」
悪魔はこちらを睨んでくる。それにしても先輩? 悪魔にも先輩後輩あるのかな?
「8体はたしかに倒したけど、あなたの先輩か判らないよ」
「それでもお前が憎い! 先輩や仲間たちを殺しやがって!」
「そんな事言っても、あなた達が人攫いなんかしたり、世界を滅茶苦茶にしようとするから!」
「お前らみたいな下等な生き物、あの方の糧になればいいんだ!」
「そんな滅茶苦茶な!」
暗くなった上空、私は闇のサモンエッグを掲げ少しあたりが光り、サモンエッグから召喚、刀が出てきた。その間二秒、されど二秒、その隙に相手は接近を開始、すごく近くまで寄っていた。私は急いで刀を振り下ろす、しかし右に避けられ、爪で引っ掛けられそうになったところを体を反らせて回避、そのまま後ろを向き、敵を見据える。敵もこちらを睨んでいる。数秒睨みあった後、相手は直線に飛んできた。私はそれを左に避け、相手の後ろに回り込みながら風のサモンエッグを2つほど落とす。そして、相手に刀で切りつける。しかし、悪魔は白刃取りをし、私は押し切ろうとして前に、悪魔は刃を折ろうと右下に力を加えた。それにあわせて刀を動かしていると、相手の後ろに蝶々が飛んできて、悪魔に当たって、そこに風の大きな玉ができて、
「な、何だこれは!」
「風蝶々だよ。召喚虫で風鳥より動きは遅いけど、威力は抜群だよ」
刀を手前に引き、悪魔の手から離させ、遠くに逃げる。悪魔は風の玉によってボロボロになった。
「くそ、こうなったら!」
「ああ、分かった」
いつの間にか、下から見ていた悪魔が、口笛を吹く、そして上空に何かが現れた。少女のようなシルエット、月の光によって顔はわからない。けど、どう考えても、
「敵だよね……?」
悪魔はもう力尽き、地面に落ちていって、途中で空中分解された。月を後ろにした女性はそのままこちらに飛んできて、私は下に回避をしたが気がついたら、服の前で動きを止めているファイティングナイフがあった。
「なにごと? なんで空中で止まっているの? そんなことより何で攻撃されなきゃいけないの!?」
私より高度が下にいる赤髪の女は今は顔がはっきり見えて、新しい玩具を見つけたような顔、にやけた顔をしていた。
「壊しがいのありそうな人間だね、あたしのナイフを止めるなんて」
そういいながらナイフを無数に投げてくる、私は回避しながら、反撃の隙をうかがった。しかしナイフが途切れることは無く、私は痺れを切らして、金のサモンエッグをナイフにぶつけて、風のサモンエッグをばら撒いた。風鳥と金の黄金虫が飛んで行き、相手の子にぶつかったように見えた。しかしこちらもナイフが目前まで迫っていたため、バックしながら金のサモンエッグを構えて、刀を放り投げて、闇のサモンエッグに戻した。うまく、金のサモンエッグにナイフをぶつけて、召喚、ハンマーが出てきた。そして赤髪の女のいたところを見つめると、ボロボロになった悪魔が彼女の前から落ちて行って、彼女は無傷、こちらに向かって飛んできていた。ハンマーを構える私、しかし赤髪の彼女はスピードを緩めること無く、突っ込んでくる。ハンマーを振り上げ、下ろす。思いっきり当たって、落ちていった。
「? 何で? 」
私は赤髪の女がまともに当たったことにビックリして、声をあげてしまい、その後、なんとなく落ちた場所に行く、しかし赤髪の女はすぐ立ち上がって、
「なるほど、あれは魔法生成物じゃないんだ、ならば!」
と相手の人はつぶやいた後、私を倒して、上に乗られ、右手で腹を触られた。さっきまで有った防壁が無くなり、赤髪の女は左手でナイフを振り上げ、
「はい、詰みだね」
とつぶやくと少し悲しそうな顔をしながら振り下ろした。思わず目をつぶる、しかし痛みが流れてこなかった。
「遅れました、珠樹、大丈夫ですか?」
彼女の後ろに刃物を取り上げた成水さんと布をつかんでいる美智さんの姿があった。相手の子は動きが止まっていて、足に美智さんの布が巻かれていた。
「だ、大丈夫だよ。でも何でここに?」
私が聞くと、成水さんは私を引っ張って起こしながら言った。
「友人に、あなたが言っていた、悪魔の総大将を洗ってもらったのですが、どうやっても、情報がないとのことでしたので、直接聞きに来たのです。しかし、あなたの近くに魔力反応があったのでこちらに行こうという話になりまして」
「ありがとう! 美智さんもありがとう! で、その友達ってどこに住んでるの? この町なんだよね? 私も一緒に行ってもいいかな?」
そういうと彼女はばつの悪そうな顔をして、
「それが都心のほうに行っているらしく、会えませんでした。私は一度都心に向かいます。あなたと美智でこの町の防衛をお願いしますね」
と言うとそのまま都心のほうに向かって飛んでいった。
「待ってください! 詩織様!」
飛んでいったほうをずっと見つめる美智さん、そして、
「おめでとう、私がいるならあなたの安全は保障するわ」
と私をにらみながら美智さんは言った。
「う、うん、ありがとう。どうすればいいのかな? この子は」
私達は時が止まっている赤髪の女を見つめた。すると美智さんは、
「おめでとう。この子は私が責任を持って、情報を吐かしとくわ」
「あ、はい」
そう言うと美智さんは、すぐ手を拘束できるように布を巻きだした。そして、右手を巻きだした時、いきなり赤髪の女は腕を後ろに振った。その後後ろに振り返り、
「あれ、誰もいない? あたしの思い違いなのかな? さて、あんたを壊して……え? 何で抜け出しているんだよ! しかも一人増えているし!」
しかし私達二人は答える余裕がなかった。美智さんの使った、今の魔法は時間停止魔法のはず、それを美智さんは解除していなかったのに、いきなり解除されたのだ。数秒黙った後にやっと口を開くことができた。
「な、何で魔法切れちゃったの?」
すると美智さんは、
「魔法をかき消された? いや、それとも……」
そう話している隙に、赤髪の女は、
「無視しないでよ! まあいいや、あんた達まとめて壊してあげるよ!」
とナイフを投げてきた。私達は紙一重で回避、私は闇のサモンエッグを取り出し、刀を召還し、赤髪の女に攻撃を仕掛けた。彼女はナイフを二本どこからともなく取り出し、一本ずつ手に取り、刀の振り下ろしを防御した。そして、美智さんも再度、布を操り動きを止めようと赤髪の子の右手を狙う。うまく巻けたが、しかし赤髪の子は普通に動いた。
「あたしに魔力供給ありがとう」
「なるほど、魔法吸収ですか。種さえわかれば!」
足に布を巻こうと布を飛ばす、美智さん、私も逃げられないよう、上空に対して風のサモンエッグを投げる。しかし彼女は後ろに逃げ、
「やっぱり分が悪いよね……、今日は引かせてもらうよ」
そう言うと赤髪の女は上空に飛んでった。




