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魔法少女でイイノ?  作者: 月読雨月
九章 魔法少女でイイノ!!
204/207

魔法少女でイイノ!! 最終話 終わり

新しい世界


「……珠樹起きれるか?」

「う~ん」

何とか体を起こす。私が目を覚ましたのは、花畑の真ん中だった。確か私は消されたはずで、でも、意識はあって、首をひねっていると、目の前の花畑に無いであろう、物を見つけた。それに駆け寄り、

「神奈ちゃん……ここはあの世?」

目の前にいる、脳の入った機械に聞く。

しかしその答えは後ろから帰ってきた。

 「……いや、違う此処は第七の世界、何もない世界だ」

「へー、って私死んで無いの?」

体の動きを確かめる。うん、五感は大丈夫、五体も満足に動く。何故か刀も鞘に入って持っている。

「……ああ、死んでない。この世界に飛ばされたんだ。さっきまで大変だったんだ。代美と皐文に破壊されかけたんだ」

「二人が? なんで?」

「……簡単だ。私が……いや、私の端末が裏切りを働いたからだ」

「へ? 端末? 裏切り?」

「……ああ、私は4人の中だと最初にこちらに来た。研究所を攻められた時に転移されていたんだ。その為に私の端末は、皆独自で動き出した。珠樹達について行ったのと、この世界に送られたこの端末と、機械のみの世界で軍艦を束ねようとした物達、裏方に徹するために、戦車や機械歩兵たちを強化した物達、そして、珠樹の兄の思惑に気づき、裏切った物、大体そう別れた。そこで、珠樹達と一緒にいた私……、いや名前を付けよう。残った端末は、十三機、しかし、もうそろそろ十二機になるだろう。だから……月の名前を元に付けよう」

「神奈ちゃんそれ好きだね」

「……ああ、気に入っている。では、今動かしている、珠樹の前にいるのが、神無月から神奈。今私の研究所から情報を持って、異世界に渡ろうとしている六機、一月から順に、むつ、ゴト、弥生やよいうさぎ希和きわ美菜みなだ、そのまま私の研究所に居座る気のはふみ、軍艦を集めている三機は、よう代永よな霊歌れいか、今機能回復したのは師走だ。後死地に向かう、飯野兄に変装している奴も名を付けよう。うるう、これで決定だ。で、師走、珠樹達と共に行った機体は、ネットワークで、同じ世界から連絡があったことに気が付いた。それが閏、珠樹の兄について行った機体だ。それが、裏切りを提案、その内容に納得がいき承諾。そして、珠樹達は敗北した」

「あれ? 神奈ちゃんその辺は何で知っているの? その時にはこっちの世界に来てたんだよね?」

「……それは、私が異世界アンテナを完成させて、その起動用のアンテナを皐文に持って行ってもらい、設置、それで全端末と通信して理解したところだ。だから、代美と皐文に説明しなくてはならない。後、二人はどうなっていたかだが、皐文はここに来て魔力が暴走寸前だった、その大量の魔力を使い、皐文は元から世界の壁を破る能力を持っていてな、その能力に魔力をすべて回し、世界の壁に穴をあけ、一日一時間だけ異世界に跳躍する力を得た。その力で行ったから、後40分は帰らない。代美は、神力でこの世界を広げるために、詩織、ライル姉妹を連れて、少し遠征だ。今呼び戻すから、少し待っていてくれ。後、珠樹のお姉さん二人と、安藤は、食料を取りに行っている」

「そうなんだ、じゃあ私に出来ることはないかな?」

ここで待っているのも性に合わない。そう思い聞いてみる。

「……ならば、これだけの木材を伐採してきてくれ」

「うん、分かったよ。40分ぐらい伐採してくるよ」

「……ああ。頼んだ」


神奈への通信記録


今から飯野兄と会話に入る、録音されたし。

「来たか。ではこれからの話をするぞ、自分はこのまま軍法会議に出る。君はどうする? なに? 分かった。それでいい。しかし、本当にいいのか? まあそうだな。とりあえず君は隠れて過ごすんだ。そうだ名前は閏だったな。では行ってくる。ん? そうだな。自分が二人というのも気持ちが悪いな。

 そうか、君たちは自分の功績を無視してナインジェネラルとバーブンを殺された罪を自分に押し付けるのか。いや、返す言葉もない。君たちが、死罪だというのならそれに従い、切腹しよう。では……、うん? 外部音声の録音に失敗している事を確認、まあいい。このまま行こう。ではさらばだ!」

 神奈様。[端末、閏、は自爆。機能を停止しました]


ウッドハウスにて


「ここが~、この世界、唯一の人工物、ウッドハウスだよ~」

周りには人が一杯いて、皆何か魔術の練習をしていた。中に入ると、お婆さんと詩織ちゃんが話していて、その机の周りにある椅子に私と、皐文ちゃん、代美ちゃん、神奈ちゃんは座った。ライル姉妹と安藤さんは大体知ってるからいいわとの事で、夜ご飯を探しに行った。

「おや、来ましたね。この方は私の師匠で、この世界に三番目に来た方です。一番目はサン・エルピス、もともとここが管轄だそうです。二人目は、サターン・エルピスと共に日本沈没の危機から救った者が、流れ着いていたそうです。で、師匠からあなた達に話があるそうです」

それだけ言うと詩織ちゃんは出て行ってしまった。少し話したいこともあったが、今は詩織ちゃんの師匠から話を聞くことにした。

「どうやら嬢ちゃんたちがあの小僧の言ってた、子達だね。じゃあ心してお聞き、あの小僧は今反撃の準備を進めておる。敵に従ったふりをして、味方をこちら側に逃がしてな。しかし、今の儂らでは太刀打ちできん。じゃから、これから儂が鍛えてやる!」

「ふえ?」

思わず変な声が出た。どういう事だろう。小僧って誰だろう。私は質問の為に、手を挙げる。

「なんだね」

と詩織ちゃんの師匠は私に聞いてくれた。

「小僧って誰ですか?」

「飯野の小僧だよ。お前らもあ奴に転送されてきたのだろう」

成程、お兄ちゃんの事か。ってことはお兄ちゃんは助けてくれたのかな?

「で、あんたらは鍛えられたいのかい?」

「はい!」

「よい返事じゃ。で、お主らには何が起こったか程度話しておかんとな。先ず知っておるじゃろうが、お主らの世界と、機械と魔法が育ち過ぎた世界の戦争、あれで、お主らの世界の魔法使いも駆り出された。こちらの世界では少量でもな。それであの小僧は負けることが分かった瞬間、サンを封印、此方の世界に飛ばしたんじゃ。その後に儂は送られたからその後は知らん。だが、あ奴は魔術的にも、機械的にも監視されておった。じゃからお主らを退治する風にしてこちらに飛ばす必要があったのじゃろう」

「ってことは抵抗しなかったらよかったってことかな?」

と皐文ちゃんが聞く。私もそう思っていたので、頷く。確かに、この後お兄ちゃんの立場は危うくなりそうだ。しかし、詩織ちゃんの師匠は、

「それは、知らん!」

「……それなら私が説明しよう」

「お主は何を知っておるんじゃ?」

「……紀光神奈です。私は異世界アンテナを使って、七世界の情報を仕入れている。後、さっきまで私の端末が飯野兄の隣にいた」

「そうかい、なら任せられるかのう」

「……では、まずサターンも裏では珠樹の兄と結託していた。あの二人の目的は簡単だった。ナインジェネラルの残党殲滅だった。つまり私達は、それにうまく使われたわけだ。これによって私の計算では、五年の時間は稼げるだろう、という計算結果が出ている」

「じゃあ、私達はお兄ちゃんの為に修行すればいいんだよね?」

「そうじゃ、ああ、後で珠樹とやらは、私の元に来いと、詩織のやつが呼んでおったぞ。もう儂の話は終わりじゃ行ってこい」

「はい!」

私は外に出た。するとそこには詩織ちゃんが待っていた。

「来ましたね。珠樹。突然ですが、封印解除画面を出してください」

「へ? う、うん分かったよ」

私は、いつも持っている、タブレットで、自分の体調画面を出して、封印と書かれている、フォルダを出し、封印解除画面に移った。

「珠樹、16歳の誕生日、おめでとう!」

「私まだ12歳? いや、あっちの世界行ってたから13歳だよ!」

 そんな事を言っていると、認証しましたと画面に出た。そして、[魔力が外に放出できるようになりました]と出てきて、

「これってもしかして……」

「その通りです。あなたのお兄さんから解除キーを聞いていたので、解除させてもらいました。後あなたの特性も聞いてきました。魔術を行使するときに、倍率を言うと、その倍率で発動できます。後解除されたのは、それだけではないそうです。魔力量も封印されていたようで、あなたの魔力は、封印時の10倍あるそうです」

「ほへ? そ、そんな力が?」

「そうですね。それをうまく使えるように練習していきましょう」

「うん! そういえば、全然話が変わるんだけど、詩織ちゃんの周りに渦巻いていた嵐は何だったの?」

「あれは私の能力です。私が、風の精と共にいたのはそう言った能力を持っていたからなのです。しかしあの能力は、制御不能の為、兵科札で封印していたのです」

「じゃあ、兵科札持ってる時より、無いときのほうが強いの?」

「そうですよ。私の力を抑えるように兵科札は使っていました。あれが無いと私は、日常生活も遅れないので。あ、それはそうと、代美の神力が強まっていたのですが、どういう事ですか? アレはもう神並みの力を持っています。そして、その力で、この世界に自然物を作ったようですが」

私は知らないから、返事に困っていると、代美ちゃんが来て、

「そうだよ~。あたしね~ずっと均等化の能力で~、魔力と神力が均等になるようにしてたんだ~。だから~今は魔力が無いでしょ~」

詩織ちゃんが魔力を探る。そして、

「その通りですね。という事はあの自然は神力で作ったと?」

「そうだよ~。けどもうちょっと世界を広げたいな~って言ったら~、一周してこいって言われたよ~」

「では、代美は世界を広げに行くのですね」

「うん! 後~、サンちゃんの捜索も兼ねてね~」

「そう言えば彼女の行方は分かって無いですね」

「サンさんはこっちに飛ばされてたんだっけ?」

「そうだよ~」

そして、皐文ちゃんと神奈ちゃんも出てきて、

「僕は、一日一時間異世界に渡る事を義務付けられたよ。情報収集だってさ」

「……私も情報収集だ。それに加え、私は外での兵力を調査、回収して、科学力を付け、力を蓄える」

「じゃ、じゃあ私は?」

私は不安を覚える。私はあまり強くないから特訓だけかな、もっとみんなの役に立ちたいな、と思っていると、

「……珠樹は情報の整理と、魔術の強化、特に代美との通信は珠樹の仕事だ。おそらくだが、皆の通信魔法では電波が届かない。だが、珠樹の能力なら可能だろう。念話の倍率を上げていけば範囲も上がるだろうからな」

「わかったよ。ってなんで私の能力知っているの?」

「普通に聞こえてたよ。珠樹」

と皐文ちゃんにツッコまれた。

こうして私達の特訓は始まった。いつ呼ばれてもいい様に。

 ここまで読んでいただきありがとうございます。月読 雨月です。

 この話は最後まで、もう一つ前の章まで投稿して終わるか悩んだ章だったりします。何故かと言うと、前の章だけならいい感じで終われるからですね。だから、ここまで読んでいただき、とてもうれしいです。

 では内容的な話を、まず、この話を書きたくて、この物語を書いていました。ここにきて珠樹はやっと主人公らしい扱いをできたと思っています。(多分できてない)また見えない魔法は、どう表現するか悩んでいたのですが、最終的にこの表現で落ち着きました。

 次に、開示されなかった先天的能力、後天的能力ですが、

                           珠樹は、魔術倍増。

                           皐文は異界渡航、魔力吸収。

                           代美は、怪力、力の均等化。

                           神奈は機械の姫→機械の女王(これについては後日)

                           詩織は渦巻く風

                           エスキ・ライルは右手で魔術吸収

                           プリマ・ライルは左手で生命力吸収

                           サターン・エルピスはワームホール、土の操り

があります。ちなみに転移魔法とワームホールは別物で、転移魔法では一つずつ、ワームホールでは空間をつなげられるという能力です。

 そしてここまで来て、自分の文章のしょぼさに気が付いたので、今後出すであろうこの話の続きとなる話はもっと読みやすくしたいと思っています。ですが、後3話ほど番外編を書いていたので、それを書き直してから上げた後になります。ご了承ください。後書きも読んでいただきありがとうございました。

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