魔法少女でイイノ!! 9話 詩織リベンジ
詩織リベンジ
「私達が戦うのは三度目ですね。旧紀光邸で二度、そして今回。前回は勝利を譲りましたが、今回は譲るわけにはまいりません」
暴風が渦巻いている。僕は、何とか魔力吸収で、魔力で作られた風を吸収して弱めているが、一緒に飛んできている機材やらはどうしようもない。僕はそれに跳び乗り、空中で、陣取っている詩織に接近する。
「なんで、僕たちに攻撃するのさ! 悪いのは、攻めてきた世界じゃないか!」
外側に向かい風が流れているので、機材を飛び移りながら接近するが、風の流れが速く、なかなか接近できない。それどころか、離れて行っているのが分かる。
「長い物には巻かれるべきでしょう。なので私達もそうしたまでです」
無理に接近しようとして、吸収を解除しようかとも思ったが、それをすると、恐らく僕は風に飛ばされて、終わりだ。くそ! 打つ手なしかな? いや、一つだけある! ならば、
「そんな人じゃなかったよね? 一体どうしたの? この一年で!」
僕は苦無を投げる。当たり前だが、この風の中、まっすぐ飛ぶはずもない。しかし、
「一年あれば私達も変わります。さあ話し合いは終わりです。次は殺し合いの時間です!」
苦無には紐がついてある。その紐を詩織を少し通り過ぎたあたりで止める。そして、その苦無は僕から見て、右に、詩織の立っている方に流れ出した。
「まあ、このぐらい見破れないと、傭兵なんてやってられませんよ」
へ? 今なんて? そう言う前に、詩織は飛び上がった。そして、紐は軽く回避される。万事休すか。でも時間だけは稼いで見せる!
ミスを編集しました。




