表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女でイイノ?  作者: 月読雨月
八章 この世界でイイノ
179/207

この世界でイイノ17話 巨大ロボvs駆逐艦

巨大ロボvs駆逐艦


「ドローンは近づく前に機銃で落とせ! あの大量の機械が合体した奴は主砲で牽制しろ! 魚雷も撃ち込めるとと判った! 撃って撃って撃ちまくれ!」

「はっ!」

声は聞こえど、姿は無し、しかしその通りに船は動き出す。それでも、巨大ロボットは抑えることしかできず、少しずつ押されている。けど、

「私が動力を破壊するよ」

と即席の松葉杖を握りしめ、船から飛び降りる。そこからキャタピラに近づこうと、地上すれすれを飛んで、側面に向かい、接近するが、ドローンが飛んできて、此方に向かい、機銃を構える。

「イージスの盾!」

構えた瞬間、イージスの盾に付与されている、メデューサの力石化の眼差しで、ドローンはプロペラが止まり、落ちていく。うまく石になったようだ。

「よし、ってあそこに人影が……」

顔だけ出している年上の男の子が研究所のドアの所にいた。どうやら安全を確認しているようで、研究所の扉の裏から左右を確認している。

 「此処にいたら危ないですよ! 早く遠くへ!」

その声は届いたようでその人はこちらを見たが、なぜか研究所の中に戻ってしまった。私はその人を追いかけて、ドアを破壊して、研究所の中に入る。

「待ってください。研究所の中も危険ですよ!」

そう言っても彼は止まらずに奥に逃げる。そこに、代美ちゃんが現れて、

「捕まえたよ~」

と捕まえてくれた。

「あ、代美ちゃん、その人が避難してくれなくて、助かったよ」

しかし、代美ちゃんは、

「この人はね~、あたしの矢筒を盗んだの~。後でお仕置きするから逮捕だよ~」

「ちょっちょっと待ってくれ。盗んだものは返すから、命だけは……」

しかし代美ちゃんはその人が持っている、圧縮バックを奪い取ると、手錠をかけ、圧縮をした。圧縮キューブには来須 かずとその人の名前が出る。そして、盗まれていた物を見ると、いろんな機械部品、それも複雑そうなものが多かった。その中に、

「あ、矢筒あったよ~」

と矢筒を見つけていた。そして機械の中に救世Aバックアップと書かれた物があった。それを取りつつ私は

「これ……多分神奈ちゃんのバックアップだよね?」

「多分そうだよ~、火事場泥棒さんを追いかけて正解だったね~」

そう言いつつ私達は外に出ると、皐文ちゃんと、忠男さんは善戦していた。皐文ちゃんは巨大ロボにつながっている、コードを斬り、忠男さんは、動かないように砲や機銃、魚雷を無数にある腕、視覚部分などに撃ちまくっている。私の魔力で弾などを作ってるため、残量的にもまだ戦えると思う。

「あ、珠樹、代美も一緒かい? なら丁度いいや、僕と珠樹で中に入って神奈を救い出すよ」

と皐文ちゃんが動きを止めることなく、こちらに言う。

「いいけど、何処に入るの?」

「あの巨大ロボの中だよ、あの中に神奈がいる」

かなり厳しいことが分かっている。そしてあのロボットの中に神奈ちゃんがいるのも分かった。

「分かったよ。じゃあ、一旦船の上に戻って、武器の整理をしよう」

「うん~、そうだね~」

そして私達は船に戻り、

「珠樹ちゃん~、弓を変えたいんだ~、キム・クイか、ガーンデーヴァ、を出して~。後、チャンドラダヌスの矢筒も出して~」

「どんな奴?」

「ほら~、キム・クイは一矢で千人倒せる奴~。後、ガーンデーヴァは詩織ちゃんと戦った時に使った火の出るやつ~あれは100万分の1の威力にしてたけど~、チャンドラダヌスの矢筒は~、無限に矢が出てくるの~」

「ちょっと待って、ガーンデーヴァはこの都市が全部燃えちゃうよ。それに、どちらを出すにしても、私の魔力が尽きちゃうし、ごめんね、チャンドラダヌスの矢筒だけ出すよ。矢を出すときの魔力は自分で補ってね」

「うん~。分かったよ~」

「じゃあ、僕も我儘言えないね。と言っても僕はこの召喚してもらった、忍び刀だけでいいから、このままで大丈夫だよ」

と忍び刀こちらに見せる。確かに刃こぼれ一つ無い。ならこれで行けるかなと私は考える。

「忠男さんはどうですか?」

そう訊くと、

「贅沢言うなら長倉 義春でも呼んでもらいたいが、珠樹の魔力残量では無理だろう。ならば、このままやるしかなかろう」

その言葉に皆が頷く。私も気合を入れて、

「じゃあ、召喚するよ!」

と言って、チャンドラダヌスの矢筒と自分用に雷切を召喚する。そこで、私はある事に気が付いた。

「皐文ちゃん、神奈ちゃんはどこらへんに取り込まれてるんだろう?」

皐文ちゃんは少し悩んで、

「頭とか?」

とあいまいな答えを返す。そこに、松永さんが来て、

「おい、黒田と三好はどうした?」

「三好さんなら裏切ったよ。それで、黒田さんがこのキューブの中だと思うよ」

と皐文ちゃんがキューブを渡す。

「そうか。情報が漏れていたのは三好からか……っと、早く黒田を解凍してやるか。それから、動力やソリッドステートドライブ、CPU後は冷却機能は熱を持つ。ましてやアレは何処からかとってきたか、核融合炉と冷却ファンがあるみてぇだが、一番熱を持つのは核融合炉を除くと、お前さんらの友達が使われている、ソリッドステートドライブとCPU、だろうな。だから熱を見ればわかるんじゃないのか」

と助言を残して、船から降り、

「俺はここから離れる。お前らの持っている圧縮人間をよこせ。全部何とかしてやる」

と車のエンジンをかけながら言う。

「それなら~、この人を安全なところで~解放してあげて~ただの火事場泥棒だから~」

「あ、私のこの人は出しちゃだめだよ」

と代美ちゃんと私は圧縮キューブを投げて渡す。

「あいよ」

そうして松永さんは撤退していった。

「けど熱と言われても……あ」

と私は思い出した。という風に手をたたく。

「今私達って、機械の体なんだよね。多分サーモグラフィーぐらいついているんじゃないのかな?」

「あ、そう言えばそうだったね。じゃあ、やってみよう」

そう言うと頭の中で、サーモグラフィーの使い方を検索する。やはりサーモグラフィーはあり、そのマニュアル通り、目を上向けた後に下を見、白目になると、サーモグラフィーモードに切り替わった。

「ほら言った通り、頭だったよ」

確かに人で言う頭の部分に神奈ちゃん型の熱源がある。他の場所は胸に当たる部分には核融合炉が、背中には冷却ファンがあった。

「なら僕と、珠樹で首を……」

「ちょっと待って~」

と待ったをかける代美ちゃん、どうしたんだろう。

「できるだけ、首を落とすのと、核融合炉を一緒に外したほうが良いよ~。何が起こるか解らないからね~」

「よくわからないけど、分かったよ。じゃあ、僕は核融合炉を外すよ。だから珠樹は首を落としてきて」

そうなると私は皐文ちゃんにできるだけ、いい武器を渡したいそう思った。ならば、あの首を断つのに必要な魔力だけを残して、召喚した。

「はい、皐文ちゃん。イージスの盾持って行って」

「いいのかい? 珠樹、魔力がぎりぎりだってさっき言ってたばかりじゃないか」

「皐文ちゃんに持って行ってもらわないと何か後悔する気がして。だから持って行って?」

皐文ちゃんは一瞬ためらったが、

「わかった、珠樹も気を付けてね」

「うん!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ