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魔法少女でイイノ?  作者: 月読雨月
八章 この世界でイイノ
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この世界でイイノ9話 神奈救出作戦会議

神奈救出作戦会議


「これから作戦会議さ」

と黒田さんが言う。皆が黒田さんに注目して、

「まずは目的の整理だ。あんた達は神奈を連れ戻したい。そして私達は、まあ隠していてもどうしようもないから言うが、地上又は水上で機械達との共存だ」

「おまっ、それは難しいから、此処で生き抜く方面で考えていたんだろうがよ! それをここにきてひっくり返すとはどういう了見だ?」

「簡単だ。神奈の力を使えば何とかなるという計算ができたからさ。だから少し協力しな」

 「本当にできるんだろうな?」

「もちろんさ」

二人とも睨み合ったまま沈黙した。そして数秒後、私達を見て、

「解ったよ。で、小娘らには何をさせるんだ?」

「地上で生きられるように、神奈とやらの持つハッキング能力で、私達を誤認識させるのさ。それを神奈にやらせるのか、それとも別の方法が有ってそっちを使うのかは任せるさね」

どうやら神奈ちゃんはこの世界の人たちから引っ張りだこのようだ。それにしても私達には断ることも、方法を挙げることもできなかった。だから、

「とりあえず神奈ちゃんを、あの人たちから解放してからでいいかな?」

そう訊くと、黒田さんと松永さんは頷き、

「まああんた達は、機械は不得意そうだからね。そうするとまずは神奈を取り戻す作戦からかね、じゃあ何か意見のあるやつはいるかい?」

すると今まで黙っていた、松永さんと共に戻ってきていた、三好さんが、

「とりあえず、変装して近づくとかどうでしょうか?」

と恐る恐るいう。しかし黒田さんが、

「私達は面が割れてるし、この子達も探知に引っ掛るから無理だろうね」

「じゃあ、僕が隠れながら隙をついて近づくってのはどうだい?」

と皐文ちゃんが挙手しながら言う。

「さっきも言ったが、探知されかねないから無しだ」

すると、今度は代美ちゃんが手を挙げて、

「この機械ってあと何個か有るの?」

と質問した。それに対し黒田さんは、

「ああ、あと五個有るがどうしてだ?」

「これを矢に括り付けて飛ばすの~」

「成程、この機械は用途上かなり衝撃に強い。それなら行けるか?」

と少し悩む黒田さん、しかし、松永さんは、

「それだと、嬢ちゃんの技量に頼ることになるが、嬢ちゃんは狙撃が得意なのか?」

「得意だよ~」

「ならば少し、VRで少し腕前を見せてもらおうか。おい、黒田! あそこの施設借りるぞ!」

「ああ、私はこれを矢に加工しておく」

そう言うと松永さんは代美ちゃんを連れて奥の部屋に向かう。

「それで、あいつらは何処にいるんだい?」

と黒田さんに対して、皐文ちゃんが聞く。

「ああ、それが探知しようにも、あちらの探知アプリの許可が出てないだろうから無理だろう。だが、今回は簡単な方法がある。あちらは過去に跳ぶ。それを目的としているからな。ならば、その過去に跳ぶ場所で待ち伏せすればいい。わかるかい? そしてその位置はお前たちの出てきたあの施設だ。つまりあやつらは元の場所に戻ろうとするだろう。そこをスカイツリーに登って代美に狙い撃ちしてもらう。君たちは研究所に出向いてくれ」

そう言いつつも黒田さんは手を動かして、遠隔操作無効機械が矢に姿を変えていった。矢にしては少し大きいが……。

「あっちょっと待って」

と皐文ちゃんが黒田さんが五本目を作ろうと手を伸ばした所でそう発した。

「どうした?」

「その二つ、珠樹と僕で持ってていいかな?」

「ああ、成程、保険だな」

そう言うと黒田さんは遠隔操作無効機械を投げてよこした。

「腕に仕込める場所があるから仕込んどきな」

と言われた為私達は腕を開けるとそこに機械を入れる。そこに、

「すごいぞ! この嬢ちゃん。百発百中だぜ」

と松永さんが奥の部屋から出てきて言う。するとその言葉を聞いた黒田さんが頷き、

「よし! じゃあ作戦開始だ!」

と号令をかけた。

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