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魔法少女でイイノ?  作者: 月読雨月
八章 この世界でイイノ
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この世界でイイノ5話 追跡開始

追跡開始


「と言う事で神奈ちゃんを助けに来たんですけど、逃げられてしまって」

と今までの経緯を説明した。それを黙って聞いていたお爺さんは、

「成程な、そういう事ならば手を貸そう。儂は松永という者だ。この世界でレジスタンスをしておる。今この施設は完全に包囲しておってな、あやつらを捕まえるのと同時に、その要件も達成できそうじゃしな」

と握手を求めるよう手を差し出してきた。私はそれに答え、

「飯野珠樹です。宜しくお願いします」

と握手した。そして私は手を放し、次に、

「伊佐代美だよ~。よろしく~」

と代美ちゃんが握手した。すると松永さんは、

「がっはっはっは。やっぱり若い女子の手はいい! 気が安らぐわい」

そう言ってまた歩き出した。

「すごい素直なお爺さんだね~。で、あそこにいるお兄さんは~?」

と松永さんの後ろのドアから入ってきた、こちらに走ってきているお兄さんを指をさす。そこで松永さんも気が付いたようで、

「おお、三好の坊主じゃないか、どうした?」

「それが、包囲網を張っていた機械市民達が離反しまして、そこから突破されました」

それを聞いた松永さんは真剣な顔に戻り、

「解った、今から追いかけようぞ」

「ですが、どこに行ったか……」

二人は悩みだす。そこで私は皐文ちゃんをイメージして昔聞いた方法で念話を送ろうとしてみた。

『皐文ちゃん、どこ?』

すると反応があり、

『何? 珠樹、今はこっそり神奈をさらった博士たちを追いかけているよ。来るならこちらの情報を送るよ』

その言葉と共に、腕の当たりからピロンと音が鳴る。触ってみると、

「わ、私の腕の皮がスライドしたどうなっているの?」

びっくりした。そしてそこには、cと書かれたマークがnの方に移動しているのがわかった。つまりこのcが皐文ちゃんで、nが北かな? とりあえず、

「こっちの方にいるみたいだよ」

と松永さんと、代美ちゃんに見せる。

「成程……そうか、お前ら、ムンドゥスインマキナから来たからか。お前らは機械の体じゃ。バイオ生成にしてもよかったのだが、それより丈夫な鉄の体のほうがよいだろうという意見でな。それで、お前らの装備としては、通話、位置情報共有などがある」

「へ~。そうしたら~、さっきのは念話じゃないんだね~」

「なんじゃ、その念話とやらは?」

「念じただけで話せる、そんな魔法のようなものです。松永さん。昔あった漫画とかでよくあった技ですね」

と三好さんが説明してくれた。

「お前らの世界は魔法でもあったんか?」

と、 松永さんは来た出口に走りつつも茶化してるるかのように声をかけてきた。でも、

「あるよ、魔法。私達はそれで戦ってきたんだから」

そう答えると松永さんは驚いた後、少し暗い顔をして、

「すまない、それではお前らは戦力にならんな」

「どういう事? 私達戦えるよ?」

「この世界、魔法なんてないんじゃ。お前たちの世界にあった理由は分からんが、この世界では無い。そんな所じゃ」

「そっか~、でも私達はね~武器の扱いも上手だよ~」

「まあ、どこか安全な場所に連れていく時間もない、このまま連れていくか……」

北口を出て、そのまま直進していると、そこに機械兵達が立ちはだかった。

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