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魔法少女でイイノ?  作者: 月読雨月
七章 侵略してイイノ?
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侵略してイイノ?16話 迷惑

迷惑


私が目が覚めると皆が喜んでいる様なのがすぐ分かった。だが、私は化け物になっていた時の記憶はある。だから、

「ごめんね、みんな迷惑かけてごめんね……!」

と泣きながら言う。だって私がサモンエッグを飲み込んだのが原因だから……。

「良かったですわ。本当に!」

「心配しだんだよ~!」

と小麦ちゃんと代美ちゃんが心配してくれているが、私はそこで心が痛む。しかし、

「……珠樹、サモンエッグを飲み込んだな?」

と神奈ちゃんが少し怖い顔で言う。

「うん……、そうだよ。だって、皐文ちゃんも僕もピンチで勝つためにはああするしか……」

私は涙を流しながら答える。怒られるんだろうなと思っていると、神奈ちゃんは少しため息をついた後、

「……良い手だが、最善ではなかったな。だが、私もあの場には居なかった。だからこれ以上どうも言えないだが、今度こそ生き残る手を考えてくれ。みんな生きてこの大変を乗り切ろう」

「……うん!」

私が涙をぬぐいつつそう言うと、神奈ちゃんは少し笑い、

「……焔、来ているだろう? 皆の傷を回復、珠樹を詳しく調べてお祓いを頼む」

そう言うと、神奈ちゃんの後ろからいきなり小部屋ちゃんが現れ、

「はーい」

と一言、治癒を開始した。その途中、代美ちゃんが、

「あたしたちは、親友だよ。親友を助けるのに理由はいらないよ~。それに、迷惑なんて思ってないよ~。迷惑に感じるのだって人それぞれだよね~。あたしたちは珠樹ちゃんを助けたくて助けただけんだ~。人によってはそれをわがままと言うかもしれないよね~。だから謝らなくていいんだよ。珠樹ちゃんはもっと自信を持ってね~。あたしは珠樹ちゃんを信じてるんだから~」

その言葉を聞いて、代美ちゃんなりに気を使っているんだと思い、私は涙を少し流す。やっぱり親友っていいなと思いながら。

「ありがとうね、代美ちゃん私、もっと自信を持つよ!」

「その意気だよ~」

と代美ちゃんが親指を立てて言うと、周りに警戒しながら接近する敵を狙撃しだした。その間、小麦ちゃんと、神奈ちゃんが接近している敵を倒してくれていて、小部屋ちゃんからの治癒完了を待った。そして、

「珠樹先輩ぃ、サモンエッグを飲み込んだでしょぉ?」

「う、うん」

「ならぁ、化け物のときの記憶もあるよねぇ、だから味方に被害が少ないわけだぁ」

「ご、ごめんねサモンエッグなんか飲み込んで……」

「ならぁそれを取り除くことはぁできないから、出来るだけ厳重に封印しておこうかぁ?」

「ううん、しなくていいよ。私はこの力を使いたい、使いこなして見せる! ……ダメかな?」

「……いいよぉ、頑張ってねぇ」

小部屋ちゃんが少し考えたのちそう言うと、私から離れて、 空をにらむ。

「エルピスの気配!」

そう一言発する。私も砲塔を見ると、黒い点がどんどん大きくなり色がついてくる。それは代美ちゃんの狙撃をすべて回避又は弾いて私の目の前に着地した。

「え? サン様? なぜこちらに? まあいいわ、私たちの世界の為に貴女たちを倒すわ」

白い昔の軍服を見に纏った女性が言う。その女性に小部屋ちゃんが、

「なつかしいわねぇ、マーキュリー、今回は敵なのかしらぁ?」

すると、マーキュリーと呼ばれた女性はサ小部屋ちゃんと目を合わさず、

「悪いわね、サン様」

小部屋ちゃんが、少しに残念そうにしながら、

「ならぁ、私はぁ逃げるわぁ。私はぁ戦闘は不向きだからねぇ」

と小部屋ちゃんは目の前に鏡を出すと、そこに入るように消えてしまった。

「ふぅ、サン様の相手はしたくないから丁度良かったわ。で、貴女方の誰が来るのかしら?」

「……私が相手しよう、今体力が有り余っているのは私だからな」

神奈ちゃんは空中に大量の重火器を出す。

「! 気付いたのね、貴女」

「……ああ」

臨戦態勢に入る二人、しかしそれは二人の声で止められた。

「待ちなさいな」

「まって~」

 その二人は代美ちゃんと小麦ちゃんだった。

「わたくしも、余力を残していますわ」

「あたしも大丈夫だよ~。だから任せて~。それよりも、あっちで苦戦しているサターンさんを助けてあげて~」

神奈ちゃんは武器を消した後、

「……分かった。珠樹、君は体力と魔力の回復に努めてくれ。その為に一度自分の家に帰るんだ、その後は皐文と共に詩織か私の指示を待て」

「うん、わかったよ」

そう私が言うと、神奈ちゃんは頷き、ちょうどゴーレムの腕をもいでいる敵の方へと向かって行った。

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