表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

15/30

第15話 転んでもただでは起きずに「1万円」を稼ぎたい

ケンタは、母の失敗から事前説明と契約の重要性を学んだ。


人の心は移ろいやすく、お金が絡むと人情は簡単に忘れさられる。

それに自分に交渉力がないのもいけなかった。

学費、クリスマス、正月の小遣いと、親から見ると出費の続くイベントの最中に、更なる小遣いが欲しいとの要求が通る可能性は低かったのだ。


ケンタは考える。そもそも、自分は交渉や言い方を考えていなかった。

お金が節約できるんだから、いいじゃないか。という気持ちが発言に表れていたのを母は敏感に察したのだろう。


小遣いが欲しい、と言い分はいかにも幼なかった。

将来に備えてビジネスの経験を積みたい、という言い方はどうだろうか。


いずれにせよ、母との交渉は一旦、撤退した方が良い。


なに、チャンスはまだある。そもそも「1万円」を稼ごうと思ってから

実際に自分が実際に手を動かしたのは数十分に過ぎない。

アルバイトに換算すると500円にもならない。


稼ぐ方法を考える、という作業は自分に意外と合っているのではないか。

ケンタは、諦めの悪い自分の脳みそに少し感謝するようになった。


これは、数学の初めての証明を解いている時の感覚に少し似ている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ