80.ハレンチ水着カーニバル*
「タンポポちゃん、こっち来て」
「なによ?」
「ほらこれ、似合うよ?」
「ま、まあまあ、ね?」
「アリサちゃん、こっちこっち」
「なに?」
「ほらほら、これ、ウサギさんのシャツ、似合うよ~」
「そ、そう?」
「マナちゃん、これこれ。可愛い~クマさん」
「……うん」
よし! つかみはオッケー。
「夏用に皆のシャツを買うよ~。いいのあったら言ってね?」
「しょうがないわね~」
「ハイソなわたしに合うの、さがす」
「さがす……」
「うん、さがしてさがして」
これで良し! と思ってたらミヤビ様が水着を抱えて走りよってくる。
走らないでくださ~い!
「そなた、これはどうじゃ?」
「あ……いい、ですね?」
「そうじゃろう、そうじゃろう」
自慢げに掲げる水着は隠す布が小さすぎるよ。買い物カゴに容れたヤツはあとで返しておこう……。それより皆はどうかな?
「キューティー・ピンクが最高ね?」
「スカイが可愛いサイコー!」
「レモン……」
ま、まあ順調、かな?
「そなた、これ、これ。これじゃ!」
「ミヤビ様、お静かに」
それと走っちゃダメッダメ。
「わ、分かっておる。それでこれはどうじゃ?」
「あ~、いいんじゃないです、か?」
「そうじゃろう、そうじゃろう」
「でも……露出が多くないです、か?」
「かまわん、かまわん」
いや、ボクが構うんですけど~。持ってきたビキニは露出が多いというより露出のみ。
前の布は透かし編み、後ろはヒモにレースのひらひら。局部を申し訳程度に隠すに留まっている……。
VIO除毛しないと穿けないじゃない。ブラも先っちょしか隠されない。
「自宅プールでしか、こんなの着けられませんよ?」
「皆に見せつけてやればよい」
「いやですよ、そんなの~」
そんなことしたら、またヌルヌルされるよ。しかも陽の下で不特定多数に。タマちゃんの妄想が現実になっちゃう。
「では、プライベートビーチなら構わぬな?」
「……え”っ?」
まさか……プライベートビーチをお持ちで?
「瀬戸内海に無人島があっての~、そこならば身内しか来ぬ。今年は楽しい夏になりそうじゃ」
「あ、ちょっと……」
すけすけスリングビキニを買い物カゴに放りこんで、また水着コーナーへ向かってく。
どれだけ着せたいんだ? 払うのボク(の主人)だけど……。
「みんな決まった?」
「私はこれ。キューティー・ピンクのシャツ」
「キューティー・スカイの」
「レモンの……」
「あ、はい。カゴに容れて~。他に欲しいのない?」
「う~、またさがす」
「そうね~、もうちょっと見てみる」
「さがす」
「うん、もっと選んでいて。ボクは水着を見てくるから──」
「「水着?!」」
「えっ? うん、夏が来る前に見とこうかと思って……」
「それを早く言いなさいよ!」
「そうそう」
「うん」
「いや、見るだけだから、ね?」
見ると言いつつ今のうちに無難なヤツを確保しておかないと、なに着せられるか分かんないからね。
「みんな、キョウの水着選びをするわよ!」
「やるやる!」
「みずぎ……むふ」
「ああ、ちょっと……」
皆がそろって水着コーナーへ向かっていく。肌着選びしてりゃいいのに~。まあ、女児が選ぶなら大丈夫か……。
「そなたら、これはどうじゃ?」
「ミヤビ様、これは、これは?」
「これ! これ」
「……これ!」
様子を覗いてみると、なんか意気投合して露出度の高さやエロさを競ってる。
「あの~みんな、普通の人がいるところで着れるのにしてね?」
「ミヤビ様がプレイメイトのビーチに連れてってくれるから裸でも大丈夫だって」
いや、それはプライベートの間違いだよ、タンポポちゃん。そんなところに行ったら、ボクがプレイメイトにされちゃう。
「どれだけ食いこませても大丈夫」
痛いんだよ? 食い込ませると。
「ヒモ……スケスケ……」
うん、スケスケだと着ないのと一緒だね?
「いや、ボクは行けない、かもよ、プライベートビーチ」
「「ええ~っ?」」
「キョウも行く」
「そなたは、妻に決定じゃ。主人について来るのは当然じゃぞ?」
「「そうそう」」
「……そう」
「言うこと聞かないと、またヌルヌルにするわよ?」
「言うこと聞いてもヌルヌルする」
「する……ヌルヌル」
「なんじゃ、ヌルヌルとは?」
「あ、あ、ダメ」
とっさにタンポポちゃんの口は押えた。でもアリサちゃんやマナちゃんに手が回らない……。
「お風呂でヌルヌル遊び」
「気持ちよかった」
「な、なんじゃと~!!」
「ミヤビ様、声、声!」声が大きいです。
「おおっと! 少年Kのプライベートは、お風呂で幼女たちとヌルヌルするびっちだった~! 見かけによらずゆるゆる男子と判明しました~!」
どこから湧いて出た、サガラ。
「皆さん! そんな少年Kの脱ぎたて肌着と服を、当番組が確保しましたよ~。スタジオで公開します! お楽しみに♪」
人の着衣で商売するな~!




