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【悲報】みんながボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~  作者: ペロリネッタ
3.喜多村本家に居候

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66.大人ゲームする、らしい*


 ボクは、もう一度学内SNSにつなぎ直そうか考えた……。つないだからと言って言い訳は思い浮かばない。


 むしろ、墓穴を掘りそうだ。


「ま、まあ、携帯手に入れてから考えよう」


 一旦、棚上げして子供たちの相手に頭を切り換える。


「──それで何するの?」

「大人の遊びと晩しゃく」とタンポポちゃんが言う。


 どっちも不穏な香りがする。


「そ、そう。どんな遊びかな?」

「そうね~……婿取りか大富豪とか……かな? トランプが要る。私、取ってくる」

「ちょちょちょっ、待って。この部屋に無いかな?」


 また、目一杯走っていくだろう。危なくて仕方ない。ボクはトランプくらい部屋に置いてないか探す。


 ベッドのヘッドボードには、トランプどころかチェスとかリバーシとか置いてあった。


「ええっと……次は飲み物、ね? コールスイッチは……」


 カードが見つかるとタンポポちゃんは〝コールスイッチ〟なるものを探しだす。


 ここには呼び鈴がわりにコールスイッチが設置されているよう。


 さしづめメイドコール。さすが迎賓館。


「お呼びでしょうか?」


 テーブルに置いてあるスイッチをタンポポちゃんが押すと程なくメイドさんが現れた。


「大人の飲み物を」とタンポポちゃんは躊躇ない。

「あの、洗濯をお願いします」


 これ幸いと、ボクは着物のほか、ピンクのパジャマや肌着の汚れものをメイドさんに預ける。


「畏まりました」と(うやうや)しく(ささ)げて受け取るメイドさん。


 妙に丁重な扱いに勘ぐってしまう。まあ大丈夫だよね……。


「それで、大富豪はいいけど婿取りって?」


 メイドさんを見送ったあと、タンポポちゃんに訊く。


「そのままよ。ジャックを婿(むこ)に見立てて最後に持ってたら勝ちってゲームよ」

「ほ、ほぅ?……」


 ま、まあ取りあえずやってみれば分かるか。


 ベッドに上がって車座に座る。いや、ベッドでなくてよくない?


「じゃあ……シャッフル……して……」


 クラブのジャックを抜きジョーカーを加え、たどたどしくシャッフルするタンポポちゃん。


 ジョーカーを入れるのは「敗者」を作ってバツゲームさせるためらしい。


 すごく作為を感じる。ま、まあ、そうそう負けないだろう。


「さあ、ペアを見つけたら捨てるのよ?」


 四人に配られたカードを見てペアを捨てていく。ここまではババ抜きと同じ。


「じゃあ、私が親で始めるわよ」

「分かった」

「うん」

「オーケー」


 タンポポちゃんのカードをアリサが取りペアを捨てる。


 マナちゃんがアリサちゃんのカードを取ったけどペアにならず。


 マナちゃんのカードをボクが取りペアができたので捨てる。


 タンポポちゃんがボクのカードを取ってペアを捨てる。


 そうして巡って行くと……。


「ううっ」


 アリサちゃんが渋い顔してジャックのペアを捨てる。開始時点でジャックは捨てられていなかった。


「はい、アリサ残念」


 タンポポちゃんのジャックをアリサちゃんが取ったので、タンポポちゃんも残念だと思うよ。


 ボクは持ってなかったので残るジャックはマナちゃんが持ってる。


 そして……。


「勝ち!」と宣言、ジャックを死守してマナちゃんが勝利する。


「負けた……」


 残った三人で消化試合。ボクがアリサちゃんからババを引いて終わった。


「はい、バツはキョウ。早く脱ぐ」

「脱ぐ」

「手伝う」


 ボクの脱衣は予定調和だったよう。勝利者マナちゃんが命令するよりタンポポちゃんが主導してる。


 ま、まあ、Tシャツがあるからいいかと、ローブを脱ぐ


 ボクがカードを集めてシャッフル。マナちゃんの代わりにカードも配る。ボクがやった方が効率いいからね。


 大体、分かった。ジャックを保持、または残すと勝ち抜け宣言。あとは消化試合。ババを持って終わると勝者からバツが与えられる。


 バツを受けるって設定が、イヤらしい。なんと言う二重スタンダード。


 と言うかバツを与えたいが(ため)で、勝つよりそちらが主目的な気がする。



「じゃあ、マナちゃんからキョウがカードを取って……」次のゲームが始まる。


「お飲み物をお持ちしまし、た……」


 悄然(しょうぜん)としているところにメイドさんが飲み物と夜食を持って来た。


「ああ、そこに置いておいて」とタンポポちゃんがサイドボードを示す。


 ちょっと、上から過ぎない?


「ありがとうございます」


 カードを置いてボクは取りに迎える。


「何をされていますか?」


 上から下へボクを流し見てメイドさんが問う。


 ボク、また肌着姿だったわ。さすがにおとなしいTシャツにパンティーだから大丈夫だろう。


「あ、ちょっとカードを……」

「そ、そうなんです、ね?」


 お盆を受け取りベッドへ戻る。


「はい、飲み物」


 ベッドに上がって、お盆を皆の中央に置く。


「ありがと~。早く座って」

「うん」

「ありがと」


 飲み物は、キャップを被せてコップを倒しても(こぼ)れなくしてある。


 添えられているのはサンドウィッチ。


「カード持って」

「はい、どーぞ」


 タンポポちゃんの催促でカードを持ってタンポポちゃんに向ける。


「んじゃ……これ」


 タンポポちゃんがカードを引いて平穏にゲームが再開する。


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