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【悲報】みんながボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~  作者: ペロリネッタ
3.喜多村本家に居候

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60.恥ずかし写真撮影会?*


 皆を連れてボクに充てられた部屋に着く。


 また、幼女の要求に応えると思うと、少しうんざりする。


「はあ~」

「さあ! 始めるわよ」

「うん」

「楽しみ」


 疲労感と倦怠(けんたい)感に(さいな)まれる。


 すご~くタンポポたちが元気なのが、更に拍車をかけてる気がする。


「それで何をするの?」

「そうね。キョウを相手にみんな、すませた写真を撮るのよ」

「みんな、すませた、とは?」

「まあ簡単に言うとジゴ写真ね?」


 また、要らないこと、知ってるよ。誰だ、教えたのは?


 ジゴって分かってるのかな~?


「──それで? ボク、何すれば良いの」

「そりゃもう、ハダカになってベッドに寝てればいいわ」

「また裸になるの?」

「もんくある?」

「いいえ……ありません」


 ボクは、ベッドの上に散らばった着物を片付け、懐の汚れものもまとめる。


 ベッドに戻って掛け布団をめくると、ローブとTシャツを脱いで横になった。


「これでいい?」

「いいわよ。みんな脱いで」

「うん」

「分かった」


 折角、着させたのに……皆、脱いでいく。


「じゃあ、まず私」


 タンポポちゃんが隣に寝転び、顔をボクの顔に寄せると携帯端末機をかざす。そしてインカメラで写真を撮る。


「いまいちね~? キョウ、あんたもっと(とろ)けた顔しなさいよ」

「とろけた顔って知らないよ?」

「マキナおばさんと、やったあとを思い出して」

「ええっ?」


 そんな顔、写真に残ったら悶絶(もんぜつ)できる。


「キョウをくすぐってみよ」


 ま~た、サキちゃんが要らないことを!


「そう? みんな、キョウをくすぐるのよ!」

「うん」

「やるやる!」

「ちょ、ちょっと~。ひゃひゃい、いひひいぃ~ひっ──」


「みんな、止めて」

「ひぃひぃ……」


 これは、バツなのか。皆をくすぐった。


「いい感じ。そのままよ」

「はぁ~はぁ~」


 タンポポちゃんが顔を並べてシャッターを切る。


「すごく良い! ほらほら」

「いい」

「いいわよ。次、わたし」


 アリサちゃんが次に同じようにする。くすぐられ(もだ)えるボクと一緒に写真を撮る。


「これ、いい。これなら皆に自慢できる」


 一体、誰に自慢するんだか。ちょっと怖い。


「次。マナね?」

「うん」


 同じように、くすぐられ写真を撮られた。


「──はぁ~~、これで終わり?」

「次は──」


 まだあるの?


「──集合写真ね?」

「集合……」

「みんな、キョウの回りに」

「うん」

「分かった」


 タンポポちゃんが左に、右にアリサちゃん、胸の上にマナちゃんを乗せ、みんな顔をよせ写真を撮った。


 終わった~。


「わたしたち、キョウとすませたのよ?」

「うん」

「そうね」

「キョウが聞き分けのないこと言ったら……」

「言ったら?」

「……ったら?」


 ゴクリと幼女たちは、喉を鳴らす。


「この写真を見せておどすのよ」

「かならず、おどす……」

「おどす……」


 息を整えていると、皆、顔を突き合わせて悪巧みの表情してる。なんか良からぬ相談してるみたい……。



「終わったかのぉ~。面白いニュースが始まるころじゃからテレビを観んか?」

「面白い?」

「何ですかそれ?」


 サキちゃんの提案を聞きながらボクはシャツを着直しローブを羽織る。


「面白いって何?」

「まあ、観てみよ」


 ボクが聴くとサキちゃんは、部屋に据えられたテレビを映す。



『皆さん、こんばんは。蒼湖(おうみ)ニュース・バラエティーの時間です』


 この古都のローカルチャンネルが映し出される。


 それは、夕方のニュースでパネラーと共に今日起きた出来事を見ていく番組のよう。


「さあさあ、テレビ観る前に、みんな服を着て。風邪(かぜ)ひくよ?」

「「「は~い」」」


 返事は良いけど、テレビに目が釘付けになってる。


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