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きみに心奪われたまま  作者: 松石愛弓
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side 陽菜




翌朝。

清々しい気持ちで、窓のカーテンをシャッ!っと開けた。

朝の眩しい光が気持ちいい。


昨日の夜、繁華街を必死に逃げてたなんて嘘みたい。

こんなに心が穏やかでいられるのは、諒ちゃんのお陰だ。

感謝しても、しきれない。


子供の頃は、おとなしくて優しくて可愛い少年で、私が守ってあげたくなるようなタイプだったのに。

今は、すごくミステリアスで魅力的なイケメンになってて、誰よりも頼りになるなんて!


昔の諒ちゃんも可愛くて良かったけど、今はセクシーな魅力加算でさらに萌えるわ~! 

憧れのアイドルに会ったような萌える気持ちで、思わずジャンプしてしまう!


まぁ、この萌えは一時横に置いといて。


鬼瓦先輩のことが解決したのに、私、ここに居てもいいのかしら。

でも、やっと6年ぶりに会えたのに。

まだ、ゆっくり話もできてないのに。


もう少しだけ、居てもいいよね…。

諒ちゃんと、もっと一緒に過ごしたい。

まだ、出ていくように言われてないし。


諒ちゃんに迷惑をかけないようにするから。

気を付けるから。

少しの間だけでも、傍にいさせてください…。


朝昼は起こさないように言われていたので、なるべく音を立てないように、そぉっとマンションを出る。

これからアパートに帰って、着替えて、会社へ出社して。

退社後は、アパートに着替えを取りに行って、このマンションへ帰ってくる。


まるで、押しかけ女房みたいだけど。

恋は盲目。旅の恥はかきすて。あ、これはちょっと違うわね。


玄関のドアを開けると、すぐさま隣の部屋のドアが開いた。

出た、ストーカー女子! 


彼女は睨みながら、ずい、と顔を近づけると、

「あなた、先生とどういう関係?!」

思いっきり絡んできたのだった。

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